キャデラックからメルセデスEクラスやBMW5シリーズ対抗のEセグメント・サイズの中型セダン、CT5が日本市場で発売された。このモデルはこれまでラインアップしていたCTSの後継モデルにあたる。
エクステリアは、上級モデルのCT6同様、2016年発表されたコンセプト・モデル「エスカーラ」からデザイン要素を取り入れたもので、なだらかに弧を描いたルーフ・ラインが特徴的なファストバック風のシルエットが斬新だ。
スリムなヘッドライトはキャデラックの最新ラインナップに共通するボディ・サイドまで回り込んだ横長の形状だが、ヘッドライト下に備わる垂直方向のデイタイム・ライトが点灯すると、縦基調のヘッドライトだった歴代CTSの面影も感じさせる。テールライトも最新のキャデラックに多く見られる縦と横のラインを組み合わせたデザインを採用している。
全長×全幅×全高は4925×1895×1445mm、ホイールベースは2935mmで、Eセグメントとしては標準的なサイズ。日本仕様に設定されるパワートレインは2.0リッター直4ターボのみで、最高出力は240ps/5000rpm、最大トルクは350Nm/1500-4000rpm。低負荷時に2気筒のみ稼働させる気筒休止システムを採用する。トランスミッションは10段ATで、ラグジュアリー系グレードの「プラチナム」は後輪駆動、走り志向の「スポーツ」は4輪駆動といったように、グレードで駆動方式が異なるのも特徴のひとつ。なお、車両重量は2WDのプラチナムが1680kg、4WDのスポーツが1760kgとなっている。
メーターパネルは12インチ液晶画面を用いたヴァーチャル表示を採用。カラーのヘッドアップ・ディスプレイも標準で備える。ナビゲーション・システムなど各種機能の操作はインパネ中央に配されたタッチ操作が可能な10インチのセンター・ディスプレイのほか、センター・コンソールに配されたダイヤル式の「ロータリー・コントローラー」でも操作が可能。さらに、走行中の使用頻度が高いエアコンなどの独立したスイッチも備わる。
ナビゲーション・システムは、GMジャパンとゼンリンデータコムが共同開発したクラウド・ストリーミング・ナビで、通信機能を用いて自律ルート案内や最新地図の取得が可能だ。エアコンは除菌や汚染物質除去を図るイオン発生機能付き。価格はプラチナムが560万円、スポーツが620万円となる。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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