2021.09.24

WATCHES

いま、この時計に胸キュン! 思わずひと目惚れする時計「タグ・ホイヤー」篇 モダン・ダイバーズの雄「アクアレーサー」が生まれ変わった!

なぜ? と聞かれてもうまく言えないが、一瞬で好きになってしまうことがある。人も時計も。相手が人ならともかく、一体時計のどこに我々はこれほどまでに惹かれるのだろう。容姿端麗なデザインか、才色兼備のメカニズムか、はたまた運命の糸がそうさせるのか。そんな恋の始まりを予感させる、タグ・ホイヤーの生まれ変わったダイバーズウォッチの注目モデルを取り上げ、そのキュンとくる魅力を時計ジャーナリストの高木教雄氏が解説する。

ダイバーズウォッチの原点に立ち返り、スタイリッシュなレトロモダンに装う

300m防水のタフな外装に、12角形の逆回転防止ベゼルがスタイリッシュな印象を添える。タグ・ホイヤーが誇るモダン・ダイバーズの雄「アクアレーサー」が、生まれ変わった。防水性能はそのままに厚みを減らし、またラグも短く改められたケースは、装着感が格段に良くなった。さらにこのモデルは、チタン製で着け心地が軽快である。チタンならではの青みがかったグレーはマット仕上げで深みを増し、ベゼルのカーキグリーンに響き合う。そのインレイはセラミックに変更され、耐傷性を高めている。それに伴い前作にあったタブが取り除かれたことで、12角形はより純化された。ダイアルも大きく刷新。シャープな楔形のインデックスは4方向だけに残されて、他はドットに。これは 1978年誕生のメゾン初のダイバーズを模す。また時針だけを太い剣型に改めて分針と明確に形を変え、潜水時間の視認をより確実にした。ダイバーズウォッチの原点に立ち返り、アップデイトされた新アクアレーサーは、レトロモダンな雰囲気へと変貌を果たした。と同時にイエローの差し色や実は8 角形のドットインデックスなど、スタイリッシュな味付けを忘れないのがアクアレーサーらしさだ。






アクアレーサー プロフェッショナル300の「ココに胸キュン!」

12角形のセラミックベゼルは、 繊細なサンレイ加工が美しい。 風防の拡大レンズは内側に 設置され、突起を解消した。また、300mの高防水にもかかわらず、裏蓋はねじ込み式ではなくビス留め。だから潜水士のモチーフを、上下 に正対させられる。この防水ケースの構造は、角型のモナコで培われた。

アップデイトのコンセプトは、プライベートやビジネスシーンにもマッチすること。前作よりも薄くなったケースは、ジャケットの袖口に収まりやすい。短くなったラグは間も詰められ、ブレスレットがスリム で軽量になっている。そのバックルは、エクステンション付きへと進化。ジャストフィットにでき、装着感はより高まる。自動巻き。チタン、ケース直径43mm、300m防水。49万5000円。

文=高木教雄 写真=近藤正一

(ENGINE2021年8月号)

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