2022.06.29

WATCHES

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あくなき追求とこだわりのシチズンの物語

人に歴史があるように、時計にも歴史と伝統と物語がある。デザインに心を奪われ、機能に夢中になる。そして気になりだすと、見えないことがもっと知りたくなる。「どうしてこのデザインが誕生したのか」、「どのように作られているのか」、「どのような歴史を辿ってきたのか」――。時計には製作者やブランドの想いが込められたストーリーがあり、知れば知るほど虜になってしまう。そんな素敵なシチズンの魅力を紹介しよう。


エコ・ドライブ ワン AQ5012-14A
光を透過しつつ、きめ細かな美しい表現を作り出せる和紙を、ダイヤル素材に使用している。6時位置のスモールセコンドも可能な限り外側に配置しているので、全体的なバランスが綺麗。ケース素材の表面にはシチズン独自の表面硬化技術のデュラテクトを施しており、華やかなピンクゴールド色に仕上げている。光発電クオーツ。ステンレススティール、ケース直径36.6mm、日常生活防水。35万2000円。

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ソーラーセルに光を当てて発電し、二次電池にためてクオーツ回路を動かし、モーターを正しく動かすという複雑な工程を、1mmという厚みの中で行う。それは驚異的な技術だ。




これだけの薄さでありながら、フル充電状態から約7カ月連続駆動する。しかもダイヤル表現にも妥協せず、高級感を引き出した。これもシチズンの省エネ技術の賜物である。


求められる時計とは何か? その答えがここにある

機械式時計の世界では極薄ウォッチの開発競争が盛り上がっているが、何事も行き過ぎてしまうとリアリティが損なわれるのも事実である。技術に裏打ちされた薄型という価値を持ちつつ、実用的な側面も失わないと考えると、シチズンが考える薄型ウォッチへのアプローチは理にかなっているだろう。

その始まりは光発電技術エコ・ドライブが40周年を迎えた2016年のこと。これまで積み上げてきた技術の集大成として発表した「エコ・ドライブ ワン」に、厚さ1mmという驚異的な薄型クオーツムーブメントを搭載して大きな話題となった。そんな高性能極薄ウォッチが、より実用的な進化を遂げた。

搭載するCal.8845は、厚さ1mmながら6時位置にスモールセコンドを配置することで、より時計らしいクラシカルな雰囲気になった。しかも光発電式でありながら、ダイヤル素材に和紙を使用することで繊細な美しさを表現している。

電池切れの心配がなく、廃棄電池が生じないため環境負荷も少ないという利便性に加えて、薄くて着用感に優れるというメリットも享受でき、しかも仕上げも素材も美しい。腕時計に求めることは、これ以上は何もない。

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問い合わせ=シチズンお客様時計相談室 Tel.0120-78-4807

文=篠田哲生 写真=近藤正一
(ENGINE2022年8月号)

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