2022.12.03

CARS

「先代より1000倍良い! by 国沢光宏」3代目に生まれ変わったトヨタ・シエンタの出来栄えを説明します!

トヨタ・シエンタがなぜか気になる!!

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先代より1000倍良い。トヨタのミニバン・ラインナップの底辺を支えるシエンタ。利便性の高いコンセプトはそのままに、ブラッシュアップが図られた。モータージャーナリストの国沢光宏がリポートする。

私はけっこう好みです!

輸入車好きの多いエンジン誌の読者諸兄でも「手頃に乗れる近所の足が欲しい」とか「近所まででもいいから6人くらいで移動出来るクルマを1台持ってたら便利かな」みたいなことを考えるんじゃなかろうか。そんな人におすすめしたいのがトヨタの新型シエンタだったりする。ワンちゃんからクルマになるTVCFをやっているけれど、それです。個人的にはネコからクルマになるヤツも面白いと思うのだけれど。閑話休題。新型シエンタでした。このクルマの面白さは、徹底的に便利だということ。加えて技術レベルも相当高い。いや、日本車TOPクラスと言ってよいかもしれない。加えて狭いながらも身長183cmの私が「1時間くらいならガマンできるかな」と思えるくらいの居住性を持つ3列目シートを備える。それでいで200万円台でほぼフル装備のハイブリッド車が買えてしまう。



もう少し具体的に紹介したい。素晴らしいのは事故を未然に防ぐための装備である。夜間の歩行者まで検知する自動ブレーキは当然のこと、前方に危険要素があれば避けるようステアリングをアシストする機能なども付く。バックで道路などに出る場合、通りがかる車両や自転車などがあれば警告のあと、自動ブレーキを掛けてくれる機能も高い事故防止効果を持つ。嬉しいのは走り出すと常時先行車との車間距離をセンシングし、車間距離が縮まると軽く減速して車間距離を確保する機能だ。新型シエンタならうっかり車間を詰めてしまい「疑似あおり行為」になることはないだろう。いずれにしろ運転が不慣れなドライバーでも新型シエンタに乗っていれば事故を起こす確率を大幅に引き下げられると思う。もちろん運転に慣れていたってケアレスミスは誰にでもありますね。



パワー・ユニットは1.5リッター直4の普通エンジンと1.5リッター直4ハイブリッドの2タイプ。チョイ乗り主体で年間走行距離が少ないのなら199万円から買える普通エンジンで十分だと思う。はたまた年間1万kmくらい乗るし買い換えの時のリセールバリューなども考えるとすれば、少し高くてもハイブリッドを選ぶことをすすめておく。グレードは一番安いタイプでも必要な装備が付くが、トヨタの常で「G」以上を選んでおけば間違いなし。ハイブリッドなら269万円ということになる。輸入車好きなら「なんかフィアット・パンダそっくりだな!」とか「ルノー・カングーみたい」と思うかもしれない。私もクセの無いラテン系のデザインだと考えます。似てることをネガティブに評価するか「可愛ければいいじゃない」と捉えるかは皆さんにお任せしたい。私はけっこう好みです。先代より1000倍良い。

文=国沢光宏 写真=茂呂幸正

(ENGINE2022年12月号)

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