2025.12.02

CARS

最新こそ最良、これぞスポーツカーの理想形だ!992.2型ポルシェ911ターボSをスペインのアスカリ・サーキットで乗る

992.2型911ターボSのクーペとカブリオレを、スペインのアスカリ・サーキットで試乗した。

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ポルシェ911におけるハイパフォーマンスの証「ターボ」。新たな電動ハイブリッド・システムを得た992.2型911ターボSのクーペとカブリオレを、いち早くスペインで試乗。そのファースト・インプレッションをモータージャーナリストの竹花寿実がお届けする。

これぞ最高で最強の“ターボ”

スペイン・マラガで開催された国際試乗会で新型ポルシェ911ターボSの走りを体験した。

昨年は、初代911ターボ(タイプ930)の登場から50周年。つまり今年は次の半世紀に向けた最初の年だ。果たして新型ターボSの進化に、期待せずにはいられない。

現行911は、GTS系モデルがすでに“eターボ”と呼ばれる電動ターボ・チャージャーを備えた“Tハイブリッド”となっている。911ターボSも、新型は110mmもエンジン高が低められた新開発3.6リッター・ツイン・ターボエンジンを搭載したTハイブリッドに進化したのだ。

アンダーボディには新開発のアダプティブ・フロント・ディフューザーを装備。最大で10%のドラッグ低減を実現し、Cd値0.31を達成している。

GTS系モデルのシングルターボエンジンとは異なり、新型ターボSは両バンクに極めて近い位置にeターボが備わる。さらに2基のeターボは、低回転域から電気モーターが瞬時に過給を開始することに加えて、コンプレッサー・ホイールが73mm、ターボ・ホイールは65mmと、GTS系(それぞれ83mmと80mm)より小径化され、極めて優れたレスポンスを実現。

エンジン単体で最高出力640ps/6500rpm、最大トルク760Nm/2750~5000rpmという性能を手に入れている。

しかもエンジンと8速PDKの間には、60kW(81ps)と188Nmを絞り出す電気モーターを備え、システム合計で従来モデルを61psも上回る、最高出力711ps、最大トルク800Nmを達成した。

最大トルクは従来と同じだが、発生回転数が2300~6000rpmと大幅に拡大。車両重量は80kgほど増えたものの、0-100km/h加速が2.5秒、0-200km/h加速は8.4秒という、従来モデルからそれぞれ0.2秒と0.5秒も短縮するパフォーマンスを手に入れた。

また毎秒200回も制御が行われるehPDCC(油圧制御式ポルシェダイナミックシャシーコントロール)や、可変サスペンションシステムのPASM、も標準で備え、フロントが420mm、リアは410mmと大径のディスクを備えたPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)も装着。シャシー性能もレベルアップしている。

フロント左右に5本ずつ備わる可動式クーリング・フラップや、アンダーボディに備わる新開発のアダプティブ・フロント・ディフューザーなどにより、エアロダイナミクスも進化。Cd値は0.31を達成した。

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