フォルクスワーゲン・ジャパンが東京オートサロン2026で披露する車両の中でもいちばんのトピックは、なんといっても2023年にドイツのミュンヘンで公開された「ID.GTIコンセプト」である。
50年目の新たな“GTI”(の雛形)がオートサロンに来日
2026年は、初代「ゴルフGTI」の誕生からちょうど50周年にあたる記念すべき年であり、その祝祭の舞台として、日本最大級のカスタム・カーの祭典が選ばれた、というわけだ。

1976年の誕生以来“GTI”というエンブレムは単なるグレード名を超え「運転の楽しさと日常的な実用性の完璧な融合」を象徴するアイコンであり続けてきた。

スポーツカーに匹敵するパフォーマンスを持ちながら、ハッチバックとしての利便性も決して損なわない。はたしてこの“GTI”というDNAは、電気自動車においても受け継がれるのか。

「ID.GTIコンセプト」は、フォルクスワーゲンが進める純電気自動車のID.シリーズ内において、スポーティかつエモーショナルな息吹を吹き込むための存在だった。開発中の「ID.2」をベースに、持続可能性とドライビング・プレジャーが矛盾しないことを証明しようとする、極めて情熱的な未来への提案だったのである。

2023年の公開時「ID.GTIコンセプト」のインテリアはまだヴァーチャル空間にしか存在せず、イメージ・スケッチのみが公開された。

エクステリアは一見3ドアのように見える5ドア・ハッチバックの車体に巨大なリア・ウイングとディフューザー、そしてデュオ・トーンのどこかクラシカルな20インチ・ホイールに245/35R20のピレリPゼロを組み合わせていた。そしてもちろん、往年の「ゴルフGTI」を想像させるエンブレムと赤の差し色が、あちこちに入る仕立てだった。

しかしその後詳細は発表されないまま、フォルクワーゲンは電気自動車の普及スピードを鑑み方針を大きく変更。「ID.2」はネーミングを変更され「ID.ポロ」となった。すでに偽装状態ながら公開され、2026年春には正式にお披露目される。そしてこれに続くのが「ID.ポロGTI」だ。

つまり「ID.GTIコンセプト」は「ID.2」の“GTI”ではなく、「ID.ポロ」の“GTI”として新たに世に出るというわけだ。

おそらく「ID.GTIコンセプト」の日本での披露は、新たな「ID.ポロGTI」のプロモーションの一環と考えていいだろう。
はたして次世代の“GTI”が古くからの“GTI”ファンの心をも揺さぶるようなものになるのかどうか、仕上がりを期待したいところである。

なお東京オートサロンのフォルクスワーゲン・ブースでは「ID.GTIコンセプト」だけでなく「ゴルフRブラック・エディション」や「ID.バズ」も展示されるという。
文=ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)