2026.05.02

CARS

なぜ20年前のハイラックスサーフ? お笑いタレントのすっちーの愛車が渋すぎる

クルマ好きのゲストを迎え、「これまでに出会ったクルマの中で、人生を変えるような衝撃をもたらしてくれた1台」を聞くシリーズ、「わが人生のクルマのクルマ」。今回登場していただくのは、おかっぱ頭に、そばかす顔の中年女性、すち子に扮し、観客を爆笑の渦に誘っているお笑いタレントのすっちーさん。 吉本新喜劇の座長はいま、愛車に乗っている時間が一番幸せです。

グレーのハイラックスサーフ

大阪港の赤レンガ倉庫を利用したジーライオン・ミュージアムには世界の名車が展示されている。

赤レンガ塀に囲まれた施設内はまるで映画のセットのようで、モノクロで写真を撮れば昔のニューヨークだと言っても疑われないかもしれない。そんなレトロな雰囲気のなかを背の高いトヨタ・ハイラックスサーフが滑り込んで来た。



ボディ・カラーは少し緑がかったグレーのソリッドで、クルマとレンガ倉庫の雰囲気が見事にマッチしていて、本当に映画みたいだと思った。


クルマの窓を開け「よろしくお願いしまーす」と、挨拶をしてくれたのは、吉本新喜劇で座長を務めるすっちーさん。

「これは2002年式のハイラックスサーフです。3代目のN180系です。ベース車両をもとに、ウィードというクルマ屋さんにいろいろ相談しながら仕上げてもらいました。めっちゃ、気に入ってます」

すっちーさんはクルマから降り立つと、本当に嬉しそうに愛車を眺めた。愛車をじっくりと見せてもらう。

まず、車高が少し上がっている。2.5インチのアップだという。乗り降りをラクにするために黒いチューブ型のステップが備えられている。2002年式だがバンパーがマイナーチェンジ前のものに取り換えられ、顔周りがスッキリしている。シルバーと白が組み合わされたホイールがアースカラーのボディにマッチしていると思った。

内装にも手が入っている。コーデュロイの生地で覆われているシートは、肩口に白いレザーがアクセントとして入っている。



クルマのドレスアップは、オーナーのセンスひとつで感心するものになったり、近寄りがたいものになったりするけれど、すっちーさんのセンスは素晴らしいと思った。どうだカッコイイだろう! という力みがないのがいい。人を和ませる雰囲気に包まれているのは、オーナーが喜劇俳優だからかもしれない。全塗装から始まったドレスアップには5カ月を要し、2年前に納車された。

「2022年だったかな。兵庫県三木市に営業に行ったんです。仕事の合間に喫茶店を探して歩いていたら黒い大きな建物があって、レストラン? 喫茶店? と思いながら近づいてみたらクルマ屋さんだった。4WDがいろいろあって“ふ~ん、カッコええよね”という軽い気分で帰りました」

それが愛車を手掛けたウィードとの最初の出会いだった。翌年、再び三木市で公演。ウィードに足を運んだすっちーさんの「カッコええよね」という気持ちは強くなった。

ユーチューブでウィードのクルマをチェックし始めたら、もう止まらない。気が付けば毎週、店を訪ねていたという。

【後篇】


TOYOTA HILUX SURF/すっちーさんのハイラックスサーフは2002年式。兵庫県三木市にある「Weed」が手掛けたカスタム・カーである。ひと目見てカッコイイと思った。グレーのボディ・カラー、前期型バンパー、サイド出しマフラー、サイドステップなどなどで装飾されているが、とてもナチュラルで厭味がない。絶妙だと思ったのは車高のアップで、もう少し低くても、ちょっと高くてもこのバランスは出せなかったと思えた。センス良く仕上がったのは、すっちーさんのセレクトと「Weed」スタッフのアドバイスの賜物だろう。

(ENGINE2026年4月号)

advertisement