2026年(令和8年)4月1日から、自転車の青切符制度(交通反則通告制度)が導入された。もちろん、交通違反で取り締まられた場合は、反則金を納付しなければならない。また、重大な違反(悪質性・危険性が高い違反)をした場合は、赤切符の交付を受け、罰金などの刑罰が科される。
ここで気になるのが「反則金」と「罰金」の違いだ。金銭を納めるという行為は同じだが、「反則金」と「罰金」では意味が異なる。では、その違いとは何なのだろうか。
【「青切符」を受けた場合】比較的軽微な交通違反をしたときに納める「反則金」
青切符は、比較的軽微な交通違反に対して交付される書類だ。この書類と同時に受け取る納付書を銀行や郵便局の窓口に持参して納める金銭が「反則金」となる。
この青切符の「反則金」とは、行政上の制裁金の1つだ。

埼玉県警のホームページには“道路交通法上の秩序を維持確保するという行政目的のため、警察本部長が行政手続により、一定の交通秩序違反者である反則者に対して、その納付を通告する行政上の制裁金”、北海道警察のホームページには“反則金の法律上の性格は、警察本部長の通告に基づいて反則者が任意に納付する行政上の制裁金”と記載されている。
また、警察庁交通局が発行している「自転車ルールブック」には、青切符の手続きの流れの中に、反則金を納付することで取調べや裁判を受けることなく手続きが終了し、いわゆる“前科”がつくことがない、と書かれている。
自転車の青切符制度の導入の背景として警視庁のホームページには、“検挙後の手続きを簡易迅速に処理することにより、自動車と同様に違反者の時間的・手続き的な負担を軽減するとともに、実効性のある違反処理を行うことが可能”と明記されている。つまり、法的手続きを簡易的かつスピーディに行うための方法として青切符制度があるということだ。
この青切符が交付される交通違反の例は次のとおりとなっている。
・信号無視
・指定場所一時不停止
・遮断踏切立入り
・携帯電話使用等
など
これらは、青切符として処理される交通違反の一部だが、クルマの交通違反にも共通していることがわかる。それもそのはず、道路交通法における「車両」とは、“自動車、原動機付自転車、軽車両(自転車)及びトロリーバス”と定義されているためだ。
【「赤切符」を受けた場合】刑事手続きの1つである「罰金」
比較的軽微な交通違反をしたときに交付される青切符に対し、危険性や悪質性が高い重大な違反をしたときに交付されるのが赤切符だ。
この赤切符の正式名称は、“道路交通法違反事件迅速処理のための共用書式”。交通関係の事件について特例的に使用される簡易な形式の捜査書類だ。

赤切符が交付されると刑事手続きに移行する。起訴されて裁判で有罪判決を受けると、罰金や拘禁刑などの刑罰が科される。また、“前科”も付く。
この赤切符を受けて刑事手続きを経て納付するのが、刑罰の1つでもある「罰金」だ。
罰金などの納付が命じられる赤切符の対象となる違反行為は次のとおりとなっている。
・酒酔い運転
・妨害運転
など
赤切符の対象となる自転車の交通違反も、クルマの違反行為と共通している。
制裁金や刑罰を受けないようにする方法は“法令遵守”
自転車をはじめとする道路交通法に定義されている“車両”を運転しているときに交通違反をすると、取り締まられて青切符または赤切符の交付を受ける。

青切符を受けた場合は、制裁金である「反則金」を納めることで取調べや裁判を受ける必要がなくなる。
一方、赤切符を受けた場合は、反則金の適用がなく、刑事手続きに移行し、取調べや裁判を受け、有罪判決となった場合は、拘禁刑や罰金などの刑罰が科されるだけでなく、前科もつく。
「反則金」と「罰金」は、金銭を納めるという意味では同じだが、上記のような違いがある。
こうした制裁金や刑罰を受けないようにするためにも、自転車や自動車をはじめとする道路交通法に定義されている“車両”を運転する際は、法令を遵守することが重要だ。
文・編集=齊藤優太
(ENGINE Webオリジナル)