エンジン"ホット100"ランキング、選考委員が選んだ20年間の集大成! 強者揃いの兄弟車を押しのけ、優雅な4座クーペの最新モデル、DB11がアストン・マーティンの最上位を獲得!
アストン・マーティンの真髄はやはりDBシリーズである。DB11は現行アストンのなかで4座仕様のトップ・モデルだ。「紛れもなくアストン・マーティンなのに完全に新しいスタイルにひと目惚れ」(島下泰久さん)、「艶やかでエロい、世界で一番夜が似合うクーペ」(藤原よしおさん)と2人が絶賛するスタイリングは、伝統と機能が美しくも斬新なデザインでまとめられている。
またクーペだけでなく「最もエレガントな4座オープンだと思う。V12ターボの豊潤なトルクに任せて粛々と走らせるのが似合う男になりたい」(荒井寿彦さん)と推すDB11のオープン・モデル、ヴォランテは世界でもっとも美しいロードスターであり、操縦安定性と剛性感の高さでも世界屈指の仕上がりを持つ。
魅力は見た目だけではない。伝統のV12は回さずとも余裕で重厚で優雅な振舞いが良く、AMG製V8は軽快さとパンチに溢れている。「40km/hでさえ心が蕩けるV12と、弾ける走りで自由自在なV8と。新世代なのにアストンならではの豊穣さを余さず継承した世界観も感涙モノ」(嶋田智之さん)、「現行のDBSスーパーレッジェーラがイチオシだがDB11も悪くない。V8のほうが好き」(渡辺慎太郎さん)、「豪快なV12もいいけど、それ以上に好きなのがバランスのいいV8」(村上政さん)といったように、V12だけでなくV8モデルの評価も高い。
ハンドリングも、FRレイアウトに電子制御を織り交ぜて、GTスポーツとして走行性能と乗り味は上質レベルながら、操縦性には古典的なFRの操縦フィールもあわせ持つ。「ドアを開けただけで心躍り、走りはホルモンが活性されるような刺激をときに激しく、優しく与えてくれる美魔女? もしくは美魔男?」(飯田裕子さん)、「007シリーズのボンド・カーというイメージが強いアストン・マーティン。……DB11は、クラシカルでありながら優雅でパワフル。私にとって360度美人」(吉田由美さん)など、女性からも熱い支持を受けるDB11は、「この20年でアストン・マーティンは驚異的な回復を見せた。……DB11シリーズは、まさにその復活劇の先陣を切って投じられたモデル。美しさたるやまさに絶品と評してもよい」(山崎元裕さん)といったように、21世紀に通用する新しいアストンの新たな基盤を造り上げた。
■アストン・マーティンDB11(V8、ヴォランテを含む)
全長×全幅×全高=4750×1940×1279mm。ホイールベース=
2805mm。車両重量1705kg(数値はすべてV8)。
エンジンは、608ps/700Nmを発生するアストン・マーティン謹製
の5.2LV12ツインターボの“V12”と。510ps/675NmのAMG製
4.0Lツインターボを積む“V8”の2機種を用意する。
文=桂 伸一 写真=柏田芳敬(走り、リア)/茂呂幸正(インテリア)
(ENGINE2020年9・10月合併号)
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