エンジンの鼓動と、ムーブメントの鼓動。どちらも人生を楽しむ紳士が心惹かれる存在であり、ロマンである。ポルシェ創業者の孫「ブッツィ・ポルシェ」という共通のルーツを持つクルマと腕時計の鼓動が重なるとき、さらなる魅惑の扉が開く──。
クルマのエンジンが機械式時計のムーブメントにたとえられるように、おおよそ “クルマ好きは時計好き” である。レーシングウオッチはもちろん、クルマをイメージしたり、コラボした時計を腕に着けると、エモーショナルな部分が刺激されて心が弾む。ポルシェとポルシェ・デザインのように、同じルーツを持つ両者なら魅力の共通点も数多い。
ご存じの通りポルシェ・デザインは、初代ポルシェ911の流れるようなボディスタイリングを生み出したブッツィ・ポルシェ(ポルシェ創業者の孫、フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ。Butziの愛称で呼ばれた)が、1972年に設立したデザインスタジオ。
ステアリングホイールなどクルマ関連パーツに始まり、バイク、ヘルメット、バッグ、ナイフ、ステーショナリー、アイウェアと、いずれのジャンルでも、人間工学に基づく流麗で機能的なデザインが高く評価されてきた。もともとブッツィ・ポルシェが大好きだった時計界での活躍はとくに目覚ましく、ポルシェ911のダッシュボード機器に触発された最初のクロノグラフを1972年に発表して以降も数々の傑作を世に送り出し、機能美あふれる時計ブランドとして確固たる地位を確立している。
2014年に自社時計工房をスイスに設立したポルシェ・デザインの2020年最新ウオッチ「スポーツ・クロノ・サブセコンド」が、ポルシェ好きの間で話題となっている理由は、新しいポルシェ・パナメーラのオンボード・クロックと同じデザインコンセプトで作られているからだ。これまでオプション設定だった「スポーツ・クロノ・パッケージ」が、ポルシェ・デザインのクロックを含めて新パナメーラの標準装備となったのである。
ダッシュボードの上にセットされたクロックはもちろん電動式だが、スモールセコンドを配したその意匠は、まさにスポーツ・クロノ・サブセコンドに酷似。車内インテリアとして最適化されつつ、高級腕時計の雰囲気をまとったポルシェ・デザインのクロックは、パフォーマンスとプロポーションの両面で磨きをかけた新パナメーラにふさわしい装備といえる。
その贅沢な意匠を腕にして持ち出せるのが、スポーツ・クロノ・サブセコンドである。「形態は機能に従う」というブッツィ・ポルシェの理念が受け継がれており、ケースはモータースポーツの世界から取り入れた軽量なチタン製で、耐腐食性に優れ、金属アレルギーも引き起こしにくい。薄いベゼルに最大径のダイヤルを組み合わせ、強力な夜光を塗布したインデックス&指針と、両面に7層の無反射コーティングを施したサファイアクリスタルによって、どんな状況でも瞬時に時刻を読み取りやすい。シンプルなスモールセコンドと、使いやすい大型リュウズ、ストラップ一体型とした中空ラグのバランスも絶妙だ。
「スポーツ・クロノ コレクション」には、自動巻きクロノグラフもラインナップしている。3針モデルと同様に高精度の証であるCOSC認定クロノメーターで、ポルシェの純正レザーを使用したストラップとブラックコーティングのチタンケースが精悍そのもの。先端にレッドをあしらったセンターのクロノグラフ秒針は、ポルシェ911のタコメーターからインスピレーションを得た、創業時からのアイコンだ。
生粋のポルシェ好きはもちろん、ファンならずとも、この機能美あふれるスタイリッシュな意匠は見逃せない。3針かクロノグラフか、どちらを選んでも、知的な雰囲気を漂わせる美麗フェイスをさらりと着けこなせば、オン・オフを問わずあらゆるシーンで腕元の格上げ完了となる。
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文=大野高広
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