2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 見てびっくり、乗ってもびっくり! DS4に乗った国沢光宏さん、生方聡さん、岡崎五朗さんの3人は、思わず叫んだ!
3気筒ユニットが素晴らしい
全くスペックを見ないで走り出す。助手席に乗る『エンジン』読者の方と「けっこうパワフルですね~」みたいな話をしながら「1.6リッターのターボですかね?」と2人で予想。車検証見たら1.2リッター3気筒ターボでした! びっくり! 1.2リッターターボで箱根ターンパイクの急坂をグイグイ登っていくのだった! 車重1400kgもあるのに! 旧PSA開発の3気筒ユニット、素晴らしい仕事をしてます。乗り心地はシトロエンをイメージすると全く違う。どちらかというとドイツ車のようなシャッキリ系。ハイスピード・コーナーだって“ほぼ”ロールせず曲がっていく。良い意味で予想を裏切られっぱなし。DSって新しいフランス車のキャラを作ろうとしているのかもしれません。ただインテリアなどフランス車の雰囲気をきっちり持っている。DS4のステアリングを握っていると、しばらく訪れていないパリの街並みや、コートダジュールの海岸を思い出す。純エンジン車のフランス車を買えなくなるのも遠い日じゃ無い。燃費が良いので日々の相棒にぴったりじゃなかろうか。(国沢光宏)
幸せな気持ちになる
プレミアム・コンパクトを名乗るクルマは少なくないが、DS 4の姿が視界に入った瞬間から、まさにその言葉どおりだと確信する。美しく輝くフロント・グリルや彫刻のようなボディ・パネル、流れるようなルーフ・ラインなど、このDS4は眺めているだけで、その華やかな佇まいが幸せな気持ちにさせるクルマである。せり出したドア・ハンドルを引いてキャビンを覗き込むと、「おおっ」と声が出てしまう美しさ。なかでも繊細な仕上がりのスイッチ類は、しばらく見とれたあとも、必要もないのに触れていたいほど。スティッチで彩られた座り心地の良いレザー・シートも上質さを際だたせる。この仕立てで500万円を切るとは驚き! 走り出す前から、すでにDS 4にメロメロだ。もちろん、DS 4の魅力はデザインだけではない。どうしてもDSやシトロエンというと高いレベルの快適さを期待してしまうが、このDS 4はそれを裏切らなかった。乗り心地は実に穏やかで、懐深く躾けられたサスペンションがもたらすフラットライドはまさに期待どおりで、思わず笑みがこぼれてしまう。(生方聡)
お洒落度は圧倒的
旧PSAグループ内でプレミアム領域を受け持つのがDSオートモビル。その中核モデルとなるのがDS4だ。見どころはなんといってもデザイン。いわゆる欧州Cセグメントのスタンダードは依然としてゴルフだが、サイズ感以外は似ても似つかぬキャラであり、プレミアム仲間のアウディA3と比べてもお洒落度は圧倒的だ。どこがどうお洒落なのかは写真でご覧いただくとして、まかり間違ってヨレヨレのTシャツ短パン姿でディスカウント・ストアの駐車場なんかに乗り付けようもんならハンパなく場違い感が出てしまうのは必至。乗る人を選ぶのが大衆車とプレミアムカーを隔てる要素だとすれば、DS4は間違いなくプレミアムである。エンジンは1.2リッター 3気筒ターボ、1.5リッター 4気筒ディーゼル、1.6リッター直4ターボにモーター&バッテリーを組み合わせたPHEVの3種類。ドライブフィールのプレミアム度がもっとも高いのはPHEVだが、自宅充電ができない人だと宝の持ち腐れになってしまうのが惜しいところ。それを承知で選ぶのもアリだが、僕だったら迷いに迷った末におそらくディーゼルを選ぶと思う。(岡崎五朗)
写真=小林俊樹/神村 聖/茂呂幸正/郡大二郎
(ENGINE2023年4月号)
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