2024.02.27

CARS

ステランティス傘下のDSオートモビルが話題の生成AI、「チャットGPT」を車載ツールとして試験導入

ステランティス傘下の「DSオートモビル」は2023年10月から進めてきたチャットGPTサービスを試験導入することを明らかにした。【前後編の前編】

DS全モデルに標準装備化

インフォテインメント「DS IRIS」システムの音声認識機能とチャットGPTを組み合わせることで、車内で生成AIを楽しめる機能を、DSオートモビルはDS各モデル(DS 3、DS 4、DS 7、DS 9)に標準で装備する。



ナビ機能などと連動

チャットGPT機能は「Connect Plus Package」(コネクト・プラス・パッケージ)の一部として搭載。同パッケージは搭載車種に応じて、コネクテッド・ナビや充電施設を考慮しつつ経路計算を行う「EV Trip Planner」、リモートコントロール、最寄りの充電ポイントを推奨してバッテリー残量をリアルタイムで更新することで目的地まで案内する「eリモートコントロール」、コネクテッドアラーム、アプリを使って目的地やスポットを検索し入力できる「Send2Nav」なども含まれている。同パッケージはDSの全モデルに3年間標準で用意される。

音声認識の利用率が50%以上増加したという試験導入の結果を受けての今回の標準化になる。3月から出荷される「DS IRIS」システムを装備するモデルで、チャットGPTが標準化されるのは18か国および13の言語。その中には日本語も含まれている。対応する国と言語は下記のとおり。

・ドイツ(ドイツ語)
・オーストリア(ドイツ語)
・ベルギー(フランス語、オランダ語、ドイツ語)
・デンマーク(デンマーク語)
・スペイン(スペイン語)
・フランス本土、グアドループ、マルティニーク、レユニオン(フランス語)
・アイルランド(英語)
・イタリア(イタリア語)
・日本(日本語)
・ルクセンブルク(フランス語、ドイツ語)
・ノルウェー(ノルウェー語)
・オランダ(オランダ語)
・ポーランド(ポーランド語)
・ポルトガル(ポルトガル語)
・チェコ共和国(チェコ語)
・イギリス(英語)
・スウェーデン(スウェーデン語)
・スイス(フランス語、ドイツ語、イタリア語)

パイオニアになる

DSオートモビルのオリヴィエ・フランソワCEOは、「チャットGPTをクルマの世界に取り入れたパイオニアとして、柔軟かつ直感的で、没入あふれるアクセスが可能な生成AIを生み出し、あらゆる移動の機会をユニークな旅に変えることができる」と自信を見せている。 

また、ステランティスのソフトウェア最高責任者であるイヴ・ボンヌフォン氏は、「試験導入の成功とユーザーからの熱狂的な反響を受けて、チャットGPT機能を標準化する初のブランドになることを誇りに思う。DSすべてのモデルを皮切りに、間もなくほかのステランティス各ブランドにも導入する予定だ」と他ブランドへの展開も明らかにしている。

なお、日本での導入は2024年4月中旬を予定している。

後篇(チャットGPTがクルマに搭載されるこんなことができる! DSオートモビルが生成AIを導入)に続く。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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