2024.12.22

CARS

若き中嶋悟さんが腕を磨いたという峠で朝練 愛車のうち7台がオープンカーというオーナーの"冬こそオープン"の情熱カーライフ!

奥左からモーガン3ホイーラー、オースティン・セブン、ロータス18、トライアンフTR3A、ロータス2-イレブンとオーナーの片桐さん。

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愛車のうち7台が英国製ライトウェイト・スポーツのオープンカーという片桐滋さんは、真冬でも走りの朝練をする。寒さも雨も問題ないと片桐さんは豪快に笑った。

「乗る時は必ずオープン! ちょっとくらいの雨なら涼しくていいくらい。濡れたら拭けばいいんです」 愛知県岡崎市にあるACマインズのガレージの前でそう言って笑う片桐滋さんの愛車は9台。そのうち実に7台がオープンカーだ。



とはいえ、最初からオープンカー好きだったというわけではない。小学生の時、三菱ギャランGTOに衝撃を受けた片桐さんが最初に乗ったのは初代ランサーGSR。その後は国産の旧いオートバイに興味が移り、一時は16台近くを所有していたという。そして再びクルマ趣味に舞い戻ると、自身も技術者として本田宗一郎の独創性に惹かれていたこともあり、ホンダS800クーペを手に入れて楽しんでいた。大きく運命を変えたのはそんな頃のことだ。

「ACマインズの坂田憲彦会長とは中学校の同級生なんです。卒業後は交流がなかったんだけど、ある日再会したら“独立してミニとロータスの店を始めるんだ”って言うんです。それで彼から買ったのがロータス・エランS4クーペでした」



マーク6が一番好き

そこでロータスの魅力に取り憑かれた片桐さんは、エランS3クーペ、エラン・レーシング、ヨーロッパS1と乗り継ぎ「新しいのも欲しい」と2 −イレブンを手に入れた。

「でもね、しばらくすると旧いのも乗りたくなって、4気筒SVのフォードE93Aエンジンを積んだ54年型のロータス・マーク6、続いて60年型のロータス18FJを買いました。個人的に“最初のクルマ”、“原点のクルマ”に惹かれるんです。マーク6はロータス初の市販ロードカー、18は最初のミッドシップ・フォーミュラですから」

手前のロータス・マーク6は02年のグッドウッド・リバイバルでジョン・フィッツパトリックがレースをした経歴を持つシャシーナンバー24だ。

話はここで終わらない。そこから数年の間に60年型のトライアンフTR3A、『カーグラフィック』73年12月号で小林彰太郎さんがインプレをした34年型のモーガン3ホイーラー、そして29年型のオースティン・セブンを立て続けに手に入れた。そして今年、新たにラインナップに加わったのが2台目となる54年型のロータス・マーク6だ。

「12年前にボナムスのオークションで坂田会長が落札して、日本に来た時から知っているのですが、今年になって前オーナーが手放すと聞いて譲ってもらいました」



とはいえ、すでにマーク6をお持ちのはず。なぜ“入れ替え”ではなく“増車”となったのだろうか?

「このクルマは貴重な直4SOHCのコヴェントリー・クライマックスFWAユニットを搭載した54年に作られた24番目のマーク6なんです。あとはMGエンジンを積んだマーク6を手に入れたらコンプリート。そんなオーナー、世界中を探しても他にはいないでしょう」

なぜそこまでマーク6に惹かれるのだろうか?

「色々乗ってきたけどマーク6が一番好きかなぁ。FWAはレーシング・エンジンで、スロットルがリンケージ式なのでレスポンスがダイレクトで素晴らしい。クラッチもスパッと繋がるのでアクセル・ワークとクラッチ・ワークを上手く使う面白さがある。また高速道路を80~100km/hで走ると直進性もいいし、凄く気持ちいいんです」



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