2025.01.26

WATCHES

アンダー100万円の“価格を超えた価値ある時計”はこれだ! 時計ジャーナリスト、篠田哲生のイチオシ ブルーダイヤルのグランドセイコー ヘリテージコレクション

美しいブルーダイヤルは「グランドセイコースタジオ雫石」から望む岩手山の氷瀑をイメージした

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エンジン時計委員会が理性と情熱で熟考チョイス! 「時計愛&好!」では人後に落ちないENGINE時計委員8名が、「自信をもって推せる、あるいは自分で買いたい」100万円以下のタイムピースを厳選。21世紀の第1クォーターの締めくくりである2025年を、どの腕時計と一緒に過ごしますか? 今回は時計ジャーナリスト、篠田哲生が今大注目のグランドセイコーの「雫石シリーズ」から、この1本を紹介する。

エンジン時計委員、篠田哲生のイチオシ
グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 SBGH347
94万6000円


美しいブルーダイアルのイメージは、グランドセイコーの機械式モデルを製造する「グランドセイコースタジオ 雫石」から望む岩手山で厳冬期に見られる「氷瀑」。10振動のハイビートムーブメント、キャリバー9S85も安定した高精度を実現する。自動巻き(手巻き付き)。エバーブリリアントスチール、ケース直径37mm、10気圧防水。

自然の中にある時の流れを感性的に表現


時計には、機能性やムーブメントの良し悪しよりも、ロマンを求める派。となると、自然や季節の中に隠れた“時の移ろい”を、美しいダイアルで表現するグランドセイコーに惹かれるのは当然だ。このSBGH347が表現するのは、時計を製造するグランドセイコースタジオ 雫石の正面にそびえる岩手山にて、厳冬期に見られるという「氷瀑」。キンと冷え切った空気の中で滝の水がゆっくりと時間をかけて凍りつくことで生まれる巨大な氷を型打ち技法で表現し、アイスブルーの美しい色で仕上げてダイアルに封じ込めた。そもそも時間や暦という概念は、太陽の動きや月の満ち欠けから導き出された。そして太陽と月、地球の組み合わせから生まれる“季節”もまた、大きな時の流れを表現している。グランドセイコーが評価されているのは、性能はもちろんだが、こういったロマンティックな時間表現のおかげでもある。そんな時計が100万円以下というのは、もはや奇跡である。

文=篠田哲生

(ENGINE2025年2・3月号)

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