キーパーでボディ・コーティングを施された新旧2台のクルマが展示された。ソリッド・ボディの古いジャガーとマット・ボディのA110に参加者の目を奪った。
旧車もマット塗装も見違える美しさに「おお! 新車みたい!」太陽の光をキラキラと反射する1987年型ジャガーXJ6を見る人たちが目を丸くする。私の愛車であるジャガーXJ6が洗車とコーティングのプロ、キーパーが手掛けた展示車両として「エンジン・ガイシャ大試乗会」の受付前に並べられたのだ。もう1台はマット塗装のアルピーヌA110チュリニだ。新旧2台のエンスーなクルマが行き交う人たちにその美しさを主張している。
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ブルーのアルピーヌA110 Rチュリニはマット塗装でもキーパーのコーティングができるという見本である。マットの質感を残しつつ塗装を守ることを実現している。「えー! マットも出来るんだ!」と参加ジャーナリストも感心していた。

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私のジャガーは「エンジン・ガイシャ大試乗会」の数日前、「キーパーラボ品川店」で「EXキーパー・プレミアム」というコーティングが施された。朝9時にクルマを預けて夕方5時ごろ引き取るという1日のコースである。
キーパーの最大の特徴は基本的にクルマを磨かないことだ。研磨剤を用いてボディを磨くという行為は私のジャガーのような古いクルマの場合、塗装そのものを傷つけてしまうことがある。あくまでもコーティングのエキスパートであるキーパーはまずそこが安心だ。キーパーの作業はまず丁寧な洗車で汚れを落とし、ガラス被膜で地肌を整え、さらにレジン被膜のコーティングを施すというものとなる。この2層塗りはもちろん手作業。塗っては拭き、塗っては拭きを繰り返し、ムラがないかのチェックは光源を当てて行っていた。申し訳ないほどの丁寧な作業を受けて、今日の輝きを得たというわけだ。

当日は好天に恵まれたが、キーパーコーティングを施せば「土砂降りOK」なのだそうだ。なんと、雨が降れば強力な撥水力で雨滴と一緒に汚れが流れ落ちてしまうのだという。雨や紫外線にさらされる青空駐車の人ほど、キーパーコーティングでボディを守ったほうがいいかもしれない。こんなに綺麗だとジャガーを手放せなくなると思った。
■KeePerの詳しい情報はこちら文=荒井寿彦(本誌) 写真=茂呂幸正
(ENGINE2025年4月号)