2025.06.20

CARS

平成レトロな100系トヨタ・チェイサー 旧車大好きZ世代の編集部員ムラヤマが直6ターボに感動

試乗したのは1998年型 6代目トヨタ・チェイサー・ツアラーV(JZX100型)

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編集部で唯一のZ世代(25歳)の私が、注目して目が離せないのが平成の旧車たちだ。今回、旧車レンタカーを手掛ける「Vintage Club by KINTO」の新しいラインナップ、1998年型 6代目トヨタ・チェイサー・ツアラーV(JZX100型)に、幸運にも試乗することができた。“若い頃乗っていた”という世代だけでなく、私のような20代から30代の若いユーザーにも高い人気があるというのも納得の、“百聞は一「乗」に如かず”な体験だった。


当時最もホットだった「ツアラーV」の5段MT車

6代目チェイサーは私にとって思い出深いクルマの1台である。1996年から2001年に販売されたチェイサーの全盛期と、その真っ只中に生まれた私の、クルマに多感な幼少期がピッタリと重なるからだ。

私が車種を判別できるようになってまもなく興味を持ったクルマの1台が紛れもなくこのチェイサーで、その順番はポルシェやフェラーリよりも早かった。マークII、クレスタと3兄弟であることを知ってからも、一番のお気に入りはチェイサー。ちょっとワルそうな、スポーティなデザインが刺さっていたのだ。

約20年越しに念願が叶って乗ることになったのは直列6気筒2.5リッター・ターボ(1JZ-GTE)を積む「ツアラーV」の5段MT車。当時最もホットだったモデルである。



実際に乗るのは初めてなのに、ドアを開けて思わず「懐かしい!」と口走りそうになったのは、当時、中古車検索サイトで指をくわえて写真を見ていたから。シンプルで機能的なインパネはコンディション上々だ。なんとエアコン調整はオートで、後付けのBluetooth機能付きのナビも装備。シートはランバー・サポート調整機能付きのファブリックで、肌触りが良い。



よく晴れた春の某日、数時間のドライブを満喫した。スポーティな見た目を持つチェイサーの走りはどうか。率直に言えば、二十数年、膨らませていた頭の中のイメージと比べると、ずっとGTカー的な性格だと思った。ステアリングは穏やかで手応えは少なめ。各ペダルの踏力も軽めだ。乗り心地はFRセダンらしい落ち着いたもので、タイトなワインディングよりも、高速クルーズが得意そうなクルマである。


直6ターボに感動!

このクルマの走りでひときわ輝いていると感じたのは、やはり、エンジン。トヨタ自動車でフル・オーバーホールされた2.5リッター直6ターボはエンジンはウルトラ・スムーズで力強い。吹け上がりのレスポンスもよく、とりわけ高速の合流でダウン・シフトすると聞こえてくる加給音が痛快だった。


最高のコンディションで旧車に乗れる「Vintage Club by KINTO」

KINTOと聞いて思い浮かべるのは、トヨタ車のサブスクだという人が多いだろう。最近ではディーラーでの新車購入(支払い)手段の一つとしても馴染みつつあり、新たなユーザー層が増えているそうだ。

一方で、Z世代(25歳)の私が常々注目して目が離せないのが、旧車レンタカーを手掛ける「Vintage Club by KINTO」である。最高のコンディションに整備された、歴代の名車を気軽に楽しめるこのサービスがどのようにして生まれ、支えられているかは本誌でも取材済みだ。

レンタル価格は8時間3万円から。今では所有するハードルが高いだけでなく、上物の中古を探すことも、少し試乗することも簡単ではない名車の数々を、誰でも万全のコンディションで試すことができるKINTOの「特選旧車レンタカー」。

現在のラインナップはTE27型カローラ・レビンから初代セルシオまで、バリエーション豊かな全10台。今夏には、その全てが一同するイベントも予定されているという。詳しい情報は公式HPやSNSで発信中だ。

文・写真=村山雄哉(ENGINE編集部)



(ENGINE Webオリジナル)

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