春の時計見本市や新製品発表も一段落。新作が続々と店頭に並び始めた。ダイバーシティー=多様性の時代。より柔軟・自由な”新基準=ニュースタンダード”によって、今の自分にふさわしい一本を選びたい。8名のENGINE時計委員の目利きを参考に、この夏、一生つきあえる腕時計をセレクト!
シャネル J12 キャリバー 12.2
2000年の誕生から25年、新たに登場した33mmサイズの「J12キャリバー 12.2」は、「J12」特有の高耐性セラミックにイエローゴールドやダイヤモンドを融合して、ジュエリーウォッチとしての側面も強調した新しいスタイリング。
バゲットカットダイヤモンドを用いた目映いインデックス、初めてセラミックとポリッシュ仕上げのイエローゴールドを組み合わせたエレガントなブレスレットなども見どころ。
33mmモデル専用のムーブメント、キャリバー 12.2は、既存のキャリバー 12.1をべースにして、小型化を図りながら高性能を発揮するように再設計されたもの。
自動巻き。COSC認定クロノメーター、50時間パワーリザーブ。50m防水。518万1000円。
白×YGは今、最強のコンビ 本間恵子
ホワイトとイエローのコンビネーションって、すごくトレンド感がある。白い時計は長いこと「夏にぴったりのアイテム」みたいなイメージがあったけれど、最近では冬でも普通に着ける。1年を通してスタイリッシュに楽しめる定番カラーになっている。
イエローゴールド(YG)も、ジュエリー界では今、とても人気の高い素材。こんなにイエローゴールドがホットな存在になったのは、もしかしたら1980年代以来なのでは、というくらいの勢いだ。
最強の組み合わせで仕立てた最新の「J12キャリバー 12.2」は、ケース直径33mm。ちょっと小ぶりだけれど、イエローゴールドやダイヤモンドインデックスがキラリと光るのがいいんです。
好みの一本を選ぶ楽しみ 野上亜紀
今年の大きなトピックの一つが“小径化”。ケース直径30mm台のミニマルなニューモデルが目立つ中、この「J12 キャリバー 12.2」は直径33mm。まさに男女を問わない旬なサイズだ。
イエローゴールドの差し色やバゲットカットダイヤモンドのあしらいが絶妙で、なかなか宝飾系にはトライできなかった男性にとっての初ジュエリーモデルとしても活躍しそう。
昨今、腕時計界では小径モデルのための自動巻きムーブメント開発が加速しているが、「Cal. 12.2」はその先陣を切ったもの。この傾向は、ジェンダーレスというキーワードにまとめるよりも、時計を手にする人にたくさんの中から選ぶ楽しみを与えてくれるものなのだと感じている。
問い合わせ=シャネル(カスタマーケア) Tel. 0120-525-519
写真=宇田川 淳
(ENGINE2025年8月号)