2025.12.13

CARS

26歳令和の若者のクルマが、昭和のオジサンをワクワクさせてくれた 当時流行ったコンプリートカー風に仕上げた2代目トヨタ・セリカXX

令和の若者は、当時を知る昭和生まれのオジサンを年甲斐もなくワクワクさせてくれました。

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80年代のスタイルを模索しました。同世代の初代ソアラに対して、スポーティな仕立てを売りにしていた2代目セリカXX。プレリュードと比べると、よりクルマが好きな若者たちから大きな支持を得ていた。そして今回取材した小川さんのように思い思いのスタイルを楽しんでいたのだ。

デートカーというより、ハイソカーの仲間

「デートカーというより、ハイソカーの仲間っていうイメージですね、XXは」と言うオーナーの小川正敏さん。1981年に登場したA60型と呼ばれるこの2代目トヨタ・セリカXXは、ハイソカーの代表格ともいうべきソアラとは兄弟関係にあるので、その小川さんの解釈はうなずけるところだ。

「エアロとのマッチングがいい」という前期型。

2代目XXは、ラグジュアリー・クーペという初代XXの性格がソアラに受け継がれたこともあり、シャープなファストバック・ボディに、当時の高性能スポーツカーのアイコンといえるリトラクタブル式ヘッドライトを備えるなどスポーティ方向に路線を変更していた。

「このクルマには5年乗ってます。その前は20型ソアラ(2代目)の前期型に乗ってました。本当は10型ソアラ(初代)が欲しかったんですけど、乗ってみたらいいクルマでした。ハイソカー系で、2ドア・クーペが好きなんです」と言う小川さんは、前出の白木さんと同じ26歳という若さだ。デートカーとハイソカーという言葉が現役で使われたのは40年ほど昔、もちろん彼が生まれる前のこと。しかし、この2つのジャンルにカテゴライズされるクルマはけっこう身近にあったのだとか。

内装はシートやドア・トリムに目立った擦れもない。「この頃のクルマって、いい素材を使ってるんでしょうね。今ならプラスチック剥き出しみたいな部分もソフトな材質でカバーされてるし、つくりが贅沢だなと思います」

「自動車関連の学校に通ってたんですが、その頃の友達が71クレスタ(2代目)を買ってきたんですよ。パール2トーンにピッツーラのフル(エアロ)キットで。いいなぁ、って思って、そのときはミラジーノに乗ってたんですけど、ハイソカーが欲しくなった。でも、そこで同じマークII三兄弟で張り合うのもなんだし、2ドア好きってのもあって、ソアラを探して2代目を手に入れました。そのクルマで旧車をしばらく勉強したのち、次の愛車を探した時に、このXXに出会いました」

そこからは、自分好みの1台に仕上げるべく、さまざまなパーツを組み始めたという。その中で目を惹くのはエアロパーツだ。

「レグルスのフルキット、もちろん当時ものです。今じゃフルエアロのXXなんて見かけないですけど、新車当時はけっこういたんだろうな、っていう仕様をイメージして組みました。兄弟車の10ソアラにはフルキット組んだクルマもけっこうありますし、XXでやってもいいんじゃないかなって思ったんですよね」。そんなコンセプトを基に、自分なりの80年代スタイルを模索している。



「当時の高級スポーツ・クーペですから、その高級感も残しつつ、ソアラより若さがあるスポーツ感も出したかったんですよね。それで、フルキットに15インチっていう仕様を決めました。当時の高性能車といったら15インチじゃないか、って」

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