2025.08.25

WATCHES

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手が届きやすいヴィンテージルックの手巻き時計が日本初上陸|アトランティック

歴史あるブランドの手巻き時計が日本に上陸!これは注目の1本だ

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ケースはやはりトレンドの小径か。ブレスレットか、ストラップか、文字盤は定番の黒白青か中間色か、機械式ムーブメントは魅力的だがクォーツの精度と利便性も見逃せない。より柔軟・自由な”新基準=ニュースタンダード”によって、今の自分にふさわしい一本を選びたい。時計選びに悩んだときはENGINE時計委員のコメントをご参考に!

135年以上の歴史を持つ日本初導入のブランド|アトランティック ワールドマスター マニュファクチュール キャリバー ATL-3 Limited Anniversary Edition

アトランティックは、1888年に時計師エドワード・クンマーがスイスのグレンヘン郊外ベットラッハに設立した工房に始まる。

創業者の名と地名のイニシャルを合わせたEKB社時代の1932年に六分儀のロゴマークを配した腕時計「アトランティック」を発表。1953年より社名もアトランティックになる。

2022年より自社製機械式ムーブメントのキャリバーATL-1、ATL-2、ATL-3を開発し、フラッグシップモデル「ワールドマスター」の創業135周年記念限定モデルにキャリバーATL-3を搭載。シンプルな手巻きムーブメントとヴィンテージルックのデザインが見事に調和して味わい深い時計に仕上がっている。ステンレススティール、ケース直径42mm、50m防水。世界限定135本。39万6000円。



メカ好きクルマ好きに刺さる! 数藤 健

時計好きメカ好きの心の琴線に触れる、リーズナブルな価格の“めっけもの”時計だ。文字盤は旧き佳きスポーツカーのメーター(イェーガーとか)を想起させる。

落ち着いた表情ながら視認性が良く、質感も高い。シースルー裏蓋越しに見られる手巻きムーブメントは(自動巻きローターがないため)歯車、地板、ぜんまい、ビスなどが織りなす“機能美”を存分に堪能できる。

クルマ好きの私は、ほぼ絶滅したロゴが刻印された金属製ヘッドカバーや機械式キャブレターを備える“内燃機関”を収めたエンジンルームを思い出した。アイボリー文字盤に赤い針のパワーリザーブ表示を配した“WorldmasterOriginal Power Reserve”(26万4000円)もおすすめ!

貴重な“ミドルレンジ”時計 篠田哲生

時計の仕事を始めた約20年前は、30万円までの価格帯を“ミドルレンジ”とカテゴライズしており、ここに潜む良作を雑誌で紹介する記事をよく書いていた。いかにも若手らしい仕事だが、知られざるブランドも多く、宝探しのような感覚が楽しかった。

しかし昨今は、人件費や材料費が高騰し、さらに為替の影響もあって時計価格は上昇。もはや、ミドルレンジと呼べる時計は存続の危機にある。

そんな中で新たに日本上陸を果たした「アトランティック」は、オーセンティックなダイアルデザインとムーブメント(いい感じの手巻き式!)を搭載しており、価格もしっかりミドルレンジに収まっている。ちょっと注目してもいいかも。

写真=宇田川 淳

問い合わせ=ユーロパッション Tel.03-5295-0411

(ENGINE2025年9・10月号)