2025.12.25

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スイス機械式時計ならではの“ストーリー”にあふれる|ミルス アルキメデス

ミルス アルキメデス

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心踊るホリデーシーズン。この秋冬は、逸話あふれる一生モノの腕時計を、大切な人や自分への贈り物として選びませんか。“時計愛&好!”をもって任ずるENGINE時計委員会9名が、知見・体験や思い入れをふまえて「推し時計の歴史やストーリー」、「時計と自信の物語」エモーショナルに紡ぎます!

今回取り上げるのは、ミルス「アルキメデス」。浮力の原理を発見した偉人の名を冠したダイバーズ。ケース構造やブランド名など語れること多々。価格も魅力!

名前、機能、評価が語れる

1919年にスイスのビール/ビエンヌで創業したミルス。ロゴは「兵士」「戦士」を意味するラテン語「mlies」に由来している。ギリシャ神話の神「ヘルメス」依拠でもあり、創意工夫と創造性の両方を象徴しているという。「アルキメデス」は、気圧の上昇に伴いケースバックがガスケットを圧し、より一層強固な密閉性を実現するスーパーコンプレッサー機能を持つダイバーズとして高評価を得ている。「アルキメデス-オレンジコーラル」は、2021年のジュネーブ時計グランプリ(GPHG)のダイバーズ部門にノミネートされた。GPHGに推挙される時計は、世界中の時計業界から寄せられた数百点の応募モデルの中から各部門6点に限定される“お墨付き”モデルだ。
(数藤 健/ENGINE・時計担当)

ケース構造に蘊蓄あり!

ねじ込み式リュウズが特許によって使用できなかった時代、防水時計の要とも言える存在だったのが、エルヴィン・ピケレのケースだった。ケースやリュウズに噛ませたOリングが水圧によって潰されることで防水性を確保した1955年の“コンプレッサーケース”は、その後複数の進化を遂げて2ピース構造の“スーパーコンプレッサーケース”に帰結する。これを採用したダイバーズウォッチのひとつがこの「アルキメデス」だ。潜水時間の経過を測るタイムプリセレクティング装置にインナーベゼルを採用するのはベゼルとミドルケースが一体化している2ピースケースならでは。復刻版は当然オーソドックスな3ピースケースだが、当時の雰囲気を見事に再現している。
(細田雄人/「クロノス日本版」編集部員)

ミルス アルキメデス



創業100年の2019年に復活したスイスのミルスは、ダイバーズウォッチにも歴史的名作を残す。現代の「アルキメデス」は、1960年のオリジナル「666」や防水ケースに強固な密閉性をもたらした1970年の「スーパーコンプレッサー」の系譜に連なる後継機。内転式ベゼルを装備した視認性の高いダイアルデザインはスーパーコンプレッサーを踏襲し、夜光のスーパールミノバにヴィンテージカラーを採用。また、ケースバンド9時位置にヘリウムエスケープバルブを加えた。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径41mm、30気圧防水。44万円。

問い合わせ=ユーロパッション Tel.03-5295-0411

写真=宇田川 淳

(ENGINE2026年1月号)