2026.02.01

CARS

オシャレと言ったらフランス車でしょ! フランス車には上下の車格の概念がない 自由なところがいい

【前後篇の後篇/前篇からの続き】

オシャレなクルマと言えばやっぱりフランス車は外せない。フランス車オーナーでもあるモータージャーナリストの森口将之さんと竹岡圭さんを交えて行った試乗座談会。【前篇】のシトロエンC3に続く【後篇】では、ルノー・ルーテシアとDS3の魅力について話し合った。

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◆【前篇】から読む場合はこちらから

骨太なルーテシア

荒井 では、続いてこちらも上陸したばかりの5代目ルーテシアのマイナーチェンジ・モデルへいきましょう。試乗車はエスプリ・アルピーヌ。エスプリ・アルピーヌのバッヂを付けたり、シートにアルピーヌのロゴが入ったりとスポーティな化粧をしています。

マイナーチェンジで顔つきがガラリと変わった5代目ルノー・ルーテシア。試乗車は新たに設定されたエスプリ・アルピーヌ仕様で、バンパーにF1ブレードと呼ばれる銀の装飾が入り、フェンダーにはエスプリ・アルピーヌのバッヂが付く。

竹岡 マイチェンで顔はちょっとスポーティになった。エスプリ・アルピーヌは上品なスポーツみたいなものを目指しているから、エスプリ・アルピーヌの仕立てとこの顔は合ってると思う。

荒井 これもガラッと変わった。これこそデザイナーが替わったことによる変化だよね。だって元プジョーのデザイナーでしょ?

内装ではシートバックをはじめ各所にアルピーヌのロゴが配されている。

竹岡 そう。プジョーに顔が少し似ているの。フロント・グリルにライオンがいてもおかしくない。

荒井 でも乗るとルノー。

竹岡 どんどん良くなるよねフルハイブリッドEテック。燃費も向上してリッター25.4km!

森口 ルノーはフランス車のなかでも骨太で地に足がついている感じがします。

荒井 骨格が違う感じ。シャシーがいい。

竹岡 そうそう。ガシッとしている。これでロング・ドライブのロケに行ったんだけど、共演の女の子が助手席で「これ、高速がすごくラクですね」って言ってた。

森口 高速のスタビリティが高く、乗り心地もフラットですから長距離もラクです。スポーティな仕立てですが汗臭くないのがいい。

シートも大改良したという。掛け心地は良好だった。

荒井 3台のなかではちょっとドイツ車っぽい。オシャレが最優先ではない感じがする。

森口 ルノーは王道のハッチバックの良さがなかなか伝わらない。カングーみたいに見た目がハッキリしているものはウケるんですけど。そういうなかでエスプリ・アルピーヌというスポーティな味付けで出して来たんだと思います。是非、試乗して欲しいですね。

人を変えるDS3


荒井 ではDS3です。これは2018年にDS3クロスバックとして登場、2023年のマイナーチェンジでクロスバックが取れてDS3という車名になりました。

竹岡 マイチェンのときにEVのEテンスがラインナップから落ちて、1.5リッター直4ディーゼル・ターボのみになった。

2023年のマイナーチェンジでDS3クロスバックからDS3へ車名変更、1.5リッター直4ディーゼル・ターボのみとなった。

森口 ちょっと前までフランスはディーゼル車がすごく多かった。ディーゼルのシトロエンC6で重役が出勤するなんてことが珍しくなかったんです。だからコンパクトだけど上質なDS3に乗ると、フランスのエグゼクティブになったような気分になります。

竹岡 もうずいぶん長く使っているから1.5リッター直4ディーゼル・ターボはこなれた感じがあっていいよね。

インテリアではひし形、三角、丸、四角と様々なカタチを用い、デザインしてます! というコテコテの装飾ながら、座ってみるとよくまとまっていることに驚く。

荒井 デザインは?

竹岡 パワーウィンドウのスイッチやエアコンの吹き出し口に、いろいろなカタチを組み合わせているでしょ。それなのに全体としてすごくまとまっている。

森口 ダッシュボードのレザーにあえてウォッシュ加工を入れたり。望月カメラマンは撮影泣かせと言ったけれど、あえてああいう素材を採用するのもフランス流かなと。



竹岡 とにかく足し算だよね。引き算のデザインではない。

荒井 DS3から降り立ったときに、ドライバーがカッコ悪いというわけにはいかないと思った。乗り手もファッションに気を使うクルマだね。DS3からC3に乗り換えたら、なんだかホッとした。

森口 乗り降りの所作も大事だと思う。ちょっとしたことですけど、自分のセンスアップにつながる。そういうことをプラスに考えて乗ればいいと思います。ちなみにマセラティに乗っているときは、絶対にそれでコンビニには行きませんでした。

竹岡 クルマが人を変えるというのはあるよね。

フランス車のスキがいい

荒井 3台に乗ってフランス車はやっぱりオシャレだなということを改めて感じました。それは何故か?森口さんはずっとフランス車を乗り継いで来ました。圭ちゃんは?

竹岡 現在はルノー・メガーヌRSとVWシロッコRのハッチバック2台持ち。シロッコに乗ると今日も元気にいこう! とシャキッとした気分になるんだけど、メガーヌに乗ると疲れてるでしょ? 今日は気楽に行こうという感じになる。フランス車は包容力がある気がするんだよね。



森口 ドイツ車に乗るとカッチリし過ぎてて、感情が入る余地がないなあと思う。自分はクルマに相棒みたいなものを求めているのでフランス車は適度にユルイくてちょうどいい。

荒井 ドイツ車は常に機械としてリファインされていかなければ価値がないという信念のもと作られている気がする。でも、シトロエンなんかはリファインするところが機械部分じゃないかもしれない。C3に乗って思ったのはクルマにスキがあると、ドライバーがそこを埋めようとするんだなあと。そういうクルマとの対話もある。圭ちゃんはさっきフランス車には包容力があると言ったけれど、クルマと人がお互いのスキを埋め合いながら盛り上がっていく。それはちょっと恋愛に似ているよね。

森口 あと、フランス人は確信を持って小さいクルマを選んでいる気がします。だからメーカーも車格のステップアップを狙ったクルマ作りをしていない。ドイツ車って上のクラスがあるじゃないですか。だからBセグメントは上のクラスと比べると、差っ引いてる感じがある。フランス車はBセグメントが一番売れているクラスなので、全精力を注ぎ込んでいると思う。そういう意味で小さいクルマでも満足感が高い。

竹岡 確かにルーテシアに乗っていて、いつかはメガーヌという人はいないだろうね。メルセデスだったら違うよ、きっと。

森口 フランス車のミーティングでもDSの方が2CVより偉いといった雰囲気はまったくないです。そこはフランス車のオーナーであり続けていてすごくラクなところです。

荒井 フランス車にはヒエラルキーを感じない。自由があるんだね。

語る人=竹岡 圭+森口将之+荒井寿彦(まとめも) 写真=望月浩彦

■DS3

駆動方式 横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4120×1790×1575mm
ホイールベース 2560mm
車両重量 1330kg
エンジン 直列4気筒ディーゼル・ターボ
排気量 1498cc
最高出力 130ps/3750rpm
最大トルク 300Nm/1750rpm
変速機 8段AT
サスペンション 前 マクファーソン・ストラット/コイル
サスペンション 後 トーションビーム/コイル
ブレーキ 前/後 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ 前&後 215/55R18
車両本体価格 490万円~

■ルノー・ルーテシア・エスプリ・アルピーヌフルハイブリッドEテック

駆動方式 横置きエンジン+モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4075×1725×1470mm
ホイールベース 2585mm
車両重量 1300kg
エンジン 直列4気筒DOHC+モーター
排気量 1597cc
最高出力 94ps/5600rpm(モーター49ps、モーター20ps)
最大トルク 148Nm/3200rpm(モーター205Nm、モーター50Nm)
変速機 4段×2段(モーター)自動MT
サスペンション 前 マクファーソン・ストラット/コイル
サスペンション 後 トーションビーム/コイル
ブレーキ 前/後 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ 前&後 205/45R17
車両本体価格 399万円

(ENGINE2026年1月号)
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