2026.03.25

CARS

電動化一辺倒に逆行! 新たなガソリン・ターボと6段MTの「フィアット600」の名はそのものズバリ“ペトロール”だ!【まずは2000台限定】

台数限定でもいいから純内燃エンジン&マニュアルで日本市場にぜひ正規導入して欲しい!

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フィアットは「フィアット600」のラインナップに純ガソリン・ターボ・エンジン搭載モデル“ペトロール”を追加した。純電気自動車の「600e」とマイルド・ハイブリッド・バージョンに続く第3のパワートレインとして、6段MTを組み合わせた“ザ・ガソリン車”の登場である。

実は同じパワーユニットで「208」や「C3」にもあるぞ!


電動化を前面に押し出してデビューしたコンパクトSUVが、後からガソリン・エンジン搭載モデルを追加する——こんな逆転劇が起きるとは、数年前には想像もできなかっただろう。



だが電気自動車の普及スピードが鈍化し、欧州でも現実的な選択肢としてガソリン車が見直されている今、フィアットの動きはむしろ市場のニーズに正直な対応といえる。



実はこの流れ、ステランティス・グループ内の兄弟車たちがすでに先行して実証済みだ。「フィアット600」と同じCMPプラットフォームを共有する「プジョー208」は、1.2リットル直列3気筒ターボ+6段MTの組み合わせをラインナップのエントリー・グレードとして位置づけている。英国での価格は約2万1500ポンド(日本円換算で約420万円)〜だ。ライバルより洗練されたデザインと程よいパンチ力が評価され、欧州ではコンスタントに売れ続けている。



また「シトロエンC3」も同様で、英国では1万8000ポンド台(約360万円)というさらに親しみやすい価格が支持を集めている。ハイブリッドのような電気自動車への橋渡しとしてではなく、別の選択肢として顧客に受け入れられているのだ。



「フィアット600」の“ペトロール”も、基本はこれらと同一のパワートレインだ。最高出力は100psで、変速機は6段のマニュアルのみという潔い設定。



タイミング・ベルトを廃してサイレント・チェーン式とし、可変ジオメトリー式ターボを組み合わせることで、耐久性を向上させつつ鋭いレスポンス実現している。マニュアル特有のダイレクトな操作感とコスト面でのメリットを前面に出した設定は、確かにフィアットらしさもある。なお弟分の「フィアット500」にも同様にMTモデルはあるが、あちらは1リットル3気筒ターボ+モーターのマイルド・ハイブリッドで別系統のエンジンとなる。



このガソリン・ターボ&6段MT仕様の「フィアット600」のデビューを飾る限定モデルが“ストリート”だ。



2000台限定で、仕立てはデュオ・トーン・エクステリアの一種類のみ。フィアットのロゴ、ドア・ハンドル、フロント・グリルをすべてグロス・ブラックで統一し、18インチの黒いアルミ・ホイールが都会的な足元を引き締める。



リアには“ストリート”のエンブレムも配置。インテリアも同テーマで統一されており、ブラックのダッシュボードとヘッド・ライニングに、ブラック&ホワイトのシートが組み合わされる。

フィアットは現時点で正式価格を公表していないが、英国での「プジョー208」のマニュアル・トランスミッション仕様が約2万1500ポンド、「シトロエンC3」が1万8000〜1万9000ポンド前後であることを踏まえるとほぼ同等と考えても「フィアット600」のガソリン・ターボ仕様は欧州で2万3000ユーロ(日本円換算で430万円程度)になると推測される。



日本市場における「フィアット600ハイブリッド」の価格はかなり戦略的で380万円〜、である。この“ペトロール”がもし日本に導入された場合、ハイブリッドより安価なエントリー・モデルとしての値付けが予想されるが、右ハンドルの設定が英国向けなどに用意されるのか、またMTの需要がどれほど現代の日本市場であるのかを考えると、現時点ではカタログ・モデルとしては実現の可能性はかなり低そうだ。



「フィアット600」に限らず「プジョー208」や「シトロエンC3」もそうだが、MTを操る楽しさが存分にあった往年の小型欧州車たちを憶えている世代はまだいるはずだ。現在「フィアット500」や「パンダ」のMTモデルに乗るオーナーの乗り換え需要だって考えられる。ぜひ左ハンドル+6段MTのままでも、限定車などでの導入を期待したいところである。

文=ENGINE編集部

(ENGINE Webオリジナル)
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