毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。
今回はミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルに試乗した田中誠司さん、吉田由美さんのリポートをお送りする。
>>>九島辰也さん、佐野弘宗さん、小川フミオさんのリポートはこちら<<<
「相対的にお買い得」田中誠司
2024年秋に登場した、モデルコードF67と呼ばれる新型。コンバーチブルのルーフライン形状は大きく変えようがないせいか、外観だけを見ると、MINI3ドアやカントリーマンの最新世代に比べて新鮮味が足りないようにも感じられる。
しかし、中身はJCWならではの地に足の着いた、2リッター・ターボ・エンジンのパワーを持て余さないフットワークをそのままに、さらなるモダナイズが図られていた。

とりわけインフォテインメントの進化に伴うドライビング体験の充実が際立っている。589万円という車両価格は、オープンという贅沢さを上乗せしたうえで、J CWならではのパワフルさも加わった、いわば「全部盛り」仕様であることを思えば、365万円から始まる現行MINIのラインナップの中で相対的にお買い得にも思える。
同乗してくださったEPC会員には、かつて存在した2シーターのMINIクーペJCWが、低重心を活かした乗り心地と操縦安定性の観点で出色の出来で、FWDのポルシェのように感じられた思い出を話した。
「青空を独り占め!」吉田由美
「MINI JCWコンバーチブル」は、まさに“大人の遊びゴコロ”を詰め込んだ贅沢な一台。
試乗会会場から張り切って屋根を開けて出発し、潮風を頬に受けながら西湘バイパスを流すと、その圧倒的な解放感に心まで解き放たれる。

「Go KART」モードにすると「ひゃっほー」というかけ声にテンションが上がる。しかし、天気はすこぶる良いのに気温は低い。
箱根ターンパイクのヒルクライムでは、231馬力を発生する2リッターターボが本領発揮。新採用の7段DCTが小気味よくシフトアップし、増強されたトルクがグイグイと車体を押し上げる。
急勾配のコーナーも、JCWは専用サスペンションによる「ゴーカート・フィーリング」で、狙ったラインを綺麗にトレースする。
デジタル化された円形の有機ELディスプレイは、視認性も良く操作感もスマート。シートヒーターと暖房を最強にしても北風が冷たすぎて、帰り道は屋根を閉めた。キャラ変はワンタッチで18秒。しかし青空を独り占めしながら駆け抜ける快感は、このクルマだけの特権だ。

■ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルラインナップの中で最もハイパフォーマンスなJCW、しかもコンバーチブルという“全部載せ”のミニ。2リッターターボは最高出力231ps/5000rpm、最大トルク380Nm/1500-4000rpmを発生し、7段DCTで前輪を駆動する。全長×全幅×全高=3880×1745×1435mm。ホイールベース=2495mm。車両重量=1430kg。車両価格=589万円。
写真=小林俊樹/望月浩彦/神村聖/茂呂幸正
(ENGINE2026年4月号)