2026.07.03

CARS

素っ裸で泳ぐような開放感と軽快感は唯一無二|自動車評論家の高平高輝がケータハム・スーパー・セブンほか5台の注目輸入車にイッキ乗り

高平高輝さんが試乗した5台の輸入車のインプレッションを紹介!

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2026年上半期イチオシのニューモデル33台にそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開している恒例の「エンジン・ガイシャ大試乗会」のリポート。今回は自動車評論家の高平高輝さんが試乗した、5台のインプレッションを一挙紹介!

BYDシーライオン6「価格以外も不足なし」

2025年にテスラを抜いて世界最大のEVメーカーとなったBYDが昨年12月に日本で発売したプラグインハイブリッド車の第一弾がSUVのシーライオン6だ。



DM-i(デュアルモード・インテリジェンス)と称するPHEVシステムは、このFF仕様の場合、98psと122Nmを生み出す1.5リッター 4気筒と197psと300Nmのモーター、そして容量18.3kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池からなるが、ガソリン・エンジンは基本的に発電用だ(高速での巡航などでは直接駆動する場合もある)。

電動走行距離は100km、ハイブリッドでは1200kmもの航続距離を誇るという(しかもレギュラーガソリン仕様)。

ハイブリッドモードを選んでいても発進はモーター駆動で、なかなか逞しく静かに加速する。高速域でフル加速すると、CVT車のようにエンジン音が高まった後にスピードが付いてくるタイムラグがあるが、それ以外では不足はなし。

実用性は高く、さらにほとんどフル装備の状態で400万円を切る価格も驚きである。

ケータハム・スーパー・セブン2000「一度は手に入れてみたい」

天気晴朗なれども風強し。頬に刺さるような冬の海辺の冷たい風に全身をさらしながら、男二人が肩を寄せ合って、それでも笑い合っている姿は、追い越していくクルマの人たちには奇妙に映ったかもしれない。



いやいや、どうぞお構いなく、である。我々は好きで乗っている。分かる人にだけ分かればいい、の典型である。

このスーパー・セブン「2000」は以前乗った「340R」ほどガチガチの硬派ではなく軽量でもないけれど、それでも車重は590kg(車検証記載値)しかないので、フォード製2リッター直4エンジンのパワー(172ps/174Nm)は有り余るほど。

素っ裸で泳ぐような開放感と軽快感は他では得られない。はるかに文化的な(といっても程度問題だが)足回り、クラシックなレザーシートも好ましい。

とはいえ、スポーツカーの原風景とも言えるスーパー・セブンも今や1100万円オーバー。こんな何も付いていない車が?  と家族の反発を食らうことは必至だろうが、一度は手に入れてみたいと願う同好の士の奮闘を祈るや切である。

ヒョンデ・アイオニック5N「何に乗っているんだっけ?」

「N」はヒョンデのソウル近郊の開発拠点であるナムヤン(Namyang:南陽)と開発テストの舞台であるニュルブルクリングにちなんだネーミングで、2015年にスタートした同社の高性能サブブランド。



「IONIQ 5 N」はそのNブランド初のEVモデルである。前後モーター2基を合わせたシステム最高出力650psと最大トルク770Nm(ブースト使用時)というもの凄さで、最高速度260km /h、0-100km /h加速3.4秒と、まさにスーパースポーツ級だ。

それにも増して驚くのが「Nモード」使用時のまるで内燃エンジン+DCT車のようなドライブ・フィールの再現度である。100%EVであるにもかかわらず、スピードとともに精悍な排気音が盛り上がり、シフトアップ時にはパンという音とともに明確なシフトショックを感じるし、そのままリミッターに当たるまで踏むとバラバララという音と一緒に前後に揺動する振動も伝わってくる。運転している当人でもいったい何に乗っているんだっけ? と混乱するぐらいの再現度である。

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