2026.05.10

WATCHES

福島県南相馬市生まれのマイクロメゾン「フクシマウォッチカンパニー」|山と海に囲まれた福島の自然に想いを馳せるカラフルなコレクション

フクシマウォッチカンパニー Odaka

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3.11で大地震と原発事故に見舞われた福島県南相馬市発のマイクロメゾン「フクシマウォッチカンパニー」。福島から時計制作を通して東北に元気を届ける同社より、豊かな自然からインスピレーションを得たカラフルなコレクション「Okada」を、時計ジャーナリストの高木教雄がリポートする。

フクシマウォッチカンパニー Odaka

福島県南相馬市発のマイクロメゾン・フクシマウォッチカンパニーの「Okada」。

Fukushima Watch Companyは、2011年3月に起こった原発事故で一時住民がいなくなった福島県南相馬市小高区に拠点を構え、独自の機械式腕時計を創作するメーカー。

2針スモールセコンドのクラシカルなデザインが特徴の「Odaka」は、山と海に囲まれた自然豊かなかつての城下町で、機織や木工など多くの伝統的な職人技で賑わった小高の物語を色で紡ぐコレクション。昨年追加された「帰還」を象徴する新色のサーモングレーは、ふるさとの川へ戻る“白鮭”をテーマに生まれた特別色。

自動巻き。ステンレススティール、ケース直径36mm、5気圧防水。6万6000円。

国産マイクロメゾンの志を買う。

フクシマウォッチカンパニー Odaka、新色の「サーモングレー」。

3.11の大地震と原発事故に見舞われた、福島県南相馬市小高区の止まった時間を時計製作を通じて再び動かしたい──そんな心動かされるストーリーを抜きにしても、本作は十分に魅力的だ。

ケース径は36mmと小ぶり。細身のベゼル、ストレートラグ、針やインデックスの意匠などすべてのディテールが、クラシカルスタイルの王道を行く。

一方でリュウズを4時半位置にすることでひねりを利かせ、ダイアルのカラーリングもシック一辺倒ではなくポップなオレンジやレッドが選べるのが楽しい。

しかも搭載するムーブメントは、世界が注目する国産マイクロメゾンの雄たちがこぞって採用するMIYOTA製自動巻きである。

にもかかわらず、価格設定に驚かされる。ダイアルカラーは他にパープルやブルー、グリーンなど全8色をラインナップ。この価格なら全色コンプリートも夢じゃない。震災から15年。未だ復興途上にある福島、そして東北に時計製作で元気を届ける。

問い合わせ=https://fukushima-watch.com

文=高木教雄

(ENGINE2026年5月号)

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