2026.08.03

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レーシングカーのような“流線形・流面形”のケース|フランク ミュラー ヴァンガードの新作モデル【クルマ好きのための時計選び】

フランク ミュラー ヴァンガード スリム スフマート

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デザイン、メカニズム、歴史と伝統、かかわった人々の想い……。腕時計はそれらを語り、時に誇るに値する魅力的な機械だ。みずからの手で触れて操作し、質感や動きを確かめるのは愉しい。見つめ、見つめられる特別な存在でもある。自動車もしかりで、だから私たちはトケイとクルマの両方をこよなく愛する。“ENGINE Magazine × Watch × Car”の世界観をお楽しみください。

今回はフランク ミュラーのヴァンガードから、新作モデルを紹介。滑らかな曲線が描くフォルムは、走りを愛する人の感性に響く。

フランク ミュラー ヴァンガード スリム スフマート



革新をテーマにして独特のモデルを展開する「ヴァンガード」に新たなデザインが登場。特徴は快適なフィット感を生む従来より薄いケースと、「スフマート」と呼ばれる手法を生かしたダイアルだ。輪郭線を描かず、光と影の自然なぼかしで立体感を生み出すスフマートは、レオナルド・ダ・ヴィンチが確立した絵画手法で、すべてが滑らかにつながる連続性の美を生み出す。繊細なサンレイ仕上げを施し、数十層にも及ぶ塗装に続いて焼成と最終磨きを加えたダイアルは、色彩が中心から外周へと移ろい、光と影のグラデーションを通して「時の流れ」を表現。自動巻き。ステンレススティール、ケース縦52.3mm×横42.5mm、日常生活防水。209万円。

クルマ好きが惚れこむ理由あり 篠田哲生

流麗なケースで人気のフランク ミュラーだが、実はブランド創始者のフランク ミュラーさんはクラシックカーのコレクターとして知られており、日本においては国内最高峰のモータースポーツ「スーパーフォーミュラ」の公式計時を担当するなど、かなりクルマ界と近しい関係にある。そういう目線で見ると、ヴァンガードケースの流線形・流面形には、レーシングカーとも共通する機能美があるし、柔らかなカーブが腕馴染みを高めるので、ドライビング・ウォッチとして十分に機能する。そしてスフマートと呼ばれるダイアルのグラデーション仕上げは、ドライブ中に偶然出会った美しい夕焼けの情景にも見えてくる。クルマ軸で見ると、新しい魅力に出会える時計だ。

曲線美とグラデーションの美 柴田 充

意外にもフランク ミュラーには昔からクルマの印象が根づいている。20年近く前、ジュネーブにある本拠地ウォッチランドで開催され始めたWPHHでは、会場に数台のパガーニが置かれ、スーパーカーとのプレミアムな関係をうかがわせたのだった。アイコニックなトノウ カーべックスにしても曲線美は空力に優れた流麗なクルマのフォルムを思わせ、ヴァンガードコレクションでは1920~30年代の疾走感を表現したストリームラインを再現した。新作の「ヴァンガード スリム スフマート」は、シンプルかつスリムなスタイルが本来の個性をさらに純化し表現する。煙のようにぼかしたことを意味するイタリア語に由来するグラデーション文字盤も美しい。

文=ENGINE編集部 写真=岡村昌宏

問い合わせ=フランク ミュラー ウォッチランド東京 Tel.03-3549-1949

(ENGINE2026年8月号)