本田技研工業は7月9日、コンパクトカー「フィット」のマイナーチェンジを実施、翌10日より販売を開始する。今年で25周年を迎えるホンダのベストセラーは、一体何が変わったのか?
スポーティさをより強調したグレード展開に
今回のホンダ・フィットのマイナーチェンジの大きなトピックは、スポーティさを前面に押し出しつつ、よりシンプルで分かりやすいグレード構成に変更された点だ。
これまで6グレードでの展開だったフィットは、スポーティグレードの「RS」を頂点としつつ、旧HOMEグレードに代わる「Z」、旧BASICグレードに代わる「X」の3段階に変更。さらにクロスオーバースタイルの「CROSS STAR」も引き続き用意され、合計4種類の簡潔なグレード展開でユーザーに明快さをアピールする。

売れ筋となるZグレードには、今回のマイナーチェンジで、RSと同じフロントデザインを採用。よりシャープでスポーティなキャラクターが全面に押し出されている。

インテリアも刷新され、ブラック基調の内装に変更。これまでの2本スポークだったステアリングは、スポーティな本革巻きの3本スポーク・タイプに変更された。さらにシートヒーターや、UV+IRカットガラスも標準装備され、快適性も向上している。

パワートレインは1.5リッター直4のガソリン・エンジンと、1.5リッター直4エンジンに2モーターを組み合わせる「e:HEV」から選択可能だ。どちらもFFに加えて4WDのモデルも用意される。

車両本体価格はガソリン・エンジンのFFが214万5000円、4WDが236万5000円。e:HEVのFFが249万9200円、4WDが271万9200円となっている。
なおエントリーグレードとなる「X」では、従来のフロントフェイスが引き続き採用される。こちらもガソリン・エンジンモデルとe:HEVモデル(どちらもFF/4WDあり)が用意され、前者はFFが180万6000円、4WDが202万6200円。後者はFFが223万8500円、4WDが245万8500円となっている。
人気のオプションを標準装備
Zグレードの充実により、上位グレードであるRSの優位性が少なくなってしまうと思われるかもしれないが、もちろんRSの方にも改良が行われているので安心していただきたい。
RSのフロントフェイスはブラック部分(グリルおよびアンダーグリル)を塗装仕様とすることで、スポーティかつプレミアム感を演出。

インテリアも専用のスエードコンビシートを採用、オプションで本革シートを選択でき、よりプレミアムな方向性に振ることも可能だ。またステッチにはRS専用となるレッドステッチを採用、黒内装とのコントラストが非常にスポーティだ。そしてペダルもシルバーのスポーツタイプを標準装備するなど、Zグレードとはかなり差別化が図られている。

快適装備も充実しており、Zグレードで採用されたシートヒーターやUV+IRカットガラスに加え、RSではステアリングヒーターも標準装備される。

さらに、人気の高いオプションであったHonda CONNECTディスプレーやETC 2.0車載器も標準装備。マイナーチェンジ前ではオプションだったこれらの装備を、製造時に標準搭載することでディーラー作業での取り付け工賃を削減。
従来は車両本体価格276万7570円に、Honda CONNECT+ETC 2.0のオプション代で296万5570円となっていたところを、マイナーチェンジ後はこれら込みで289万9600円となっているので、約6.5万円ほどお得になっている計算だ。

最後にクロスオーバースタイルの「CROSS STAR」だが、こちらもRSと同じくシートヒーターやUV+IRカットガラス、そしてステアリングヒーターが今回のマイナーチェンジより標準搭載される。こちらはFFモデルが274万5700円、4WDモデルが295万5700円となっている。
今年で誕生から25周年を迎えるホンダ・フィット。よりシンプルかつスポーティさを全面に押し出した新たなグレード展開で、ユーザーにとっても選びやすく、さらに快適性も向上した嬉しいアップデートと言えるだろう。
文・写真=浅石祐介
(ENGINE Webオリジナル)