エンジン恒例企画、新車で買えるクルマ100台のランキング2026年版。47名のモータージャーナリストとエンジン編集部員、そしてEPC(エンジン・プレミアム・クラブ)会員、さらに今年はウェブでの投票も加わって、2026年の今、本音で買いたいと思う20台のマイ・ホット・カーにポイントをつけて投票した新車で買える注目の100台を選んだ。
そして昨年に続き、マツダ・ロードスターが3年連続のHOT1に輝いた。最も多くのジャーナリストが票を入れ、2位との差はなんと100pt以上! まさにスポーツカーの最高傑作だ!
総合第1位! マツダ・ロードスター(RF含む)550pt
マツダ・ロードスターが3連覇を達成した。今回のHOT1獲得にあたり、改めてロードスターに試乗したが、その輝きは決して衰えていなかった。むしろ、昨年まで長年首位を争ったライバル、アルピーヌA110が生産終了で消えてしまった今、その存在価値はより高まっていると言えるだろう。

工藤貴宏さんが「日常使いでも疲れない等身大な感覚」と言うように、ドライブ中の圧倒的な手の内感がロードスター最大の魅力だ。決してハイパワーとは言えないエンジンで、約1tのボディをヒラヒラと走らせる感覚を高平高輝さんは「素足感覚の軽やかさ」と表現し、「速く走らさなくてもドライビングに喜びをもたらす稀有な存在」だと、斎藤慎輔さんは指摘する。

それでいて「一番のスイートスポットで速く走らせるのがいかに奥が深くて難しいかを痛感させられる」と本誌村山が評する通り、真面目に走ろうとすればするほど、奥深いドライビングの世界を、“安全な速度”で堪能することもできる。まさに運転の教科書と言える存在だ。

さらに驚くべきは価格だ。「後輪駆動の純粋運転エンタメカーで、今や300万円から買えるのはこのクルマしかなし」(小沢コージさん)、「これほど運転の楽しい2シーター、オープンカーの新車が300万円切りの約295万円からというのはもはや奇跡」(藤野太一さん)のように、物価高騰であらゆるものが値上がりする現代において、そのユーザーフレンドリーな価格を維持し続けていることを評価するコメントも多数寄せられていた。
そんな現行型ロードスターもデビューから約10年が経ち、そのモデルライフの中で様々な仕様が登場したが、昨年には“究極”とも言えるロードスターが登場し話題となった。

「走りも乗り味も絶品」と本誌村上が絶賛する、200台限定の「マツダ・スピリット・レーシング12R」だ。スーパー耐久への参戦からフィードバックを得た、専用の足回りやエキゾーストシステム。そして、ひとつひとつ人の手によって組み立てられた2リッター直4エンジンは、「走りを際立たせて人馬一体感に拍車をかける」と桂伸一さんが評す通り、まさに究極のロードスターと呼ぶに相応しい。
それ以外にも「レース活動抜きならハイパワーなRFを選びたい」と西川昇吾さんが推す、リトラクタブルトップを採用した「RF」や、ATモデルまでもラインナップされ、どんな人にも運転する楽しさを提供する懐の広さには、アッパレと言うほかない。

そしてその懐の広さは、竹花寿実さんが「10mも走ればシャシーの出来の良さが感じられる」と言う通り、すべての土台となる基本設計が非常に優れているからだ。だからこそ、私の最推しは一番“素”の「S」グレード。清水草一さんが「12Rに乗ったからこそ、その素晴らしさがより胸に迫ってきた」と言うように、すべてのモデルの原点とも言えるSこそが、まさにロードスターの最高傑作。今この時代に、ここまでピュアな運転を味わえる国産スポーツカーが存在する、それこそが大いなる奇跡なのだ。
文=浅石祐介(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦

■マツダ・ロードスター全長×全幅×全高=3915×1735×1235mm。ホイールベース=2310mm。車両重量=1010kg~。フロント・ミドに搭載する1.5リッター直4(標準モデル)は最高出力136ps/7000rpm、最大トルク152Nm/4500rpmを発生し、6速のMTもしくはATで後輪を駆動する。車両価格=295万9000円~。
■マツダ・ロードスター(RF含む)には34人のジャーナリストが投票550pt/塩澤則浩20pt+工藤貴宏20pt+高平高輝20pt+斎藤慎輔20pt+小沢コージ20pt+清水草一20pt+浅石祐介20pt+村山雄哉20pt+斎藤 聡19pt+西川昇吾19pt+渡辺敏史19pt+藤野太一19pt+河村康彦18pt+今尾直樹17pt+大井貴之17pt+吉田由美16pt+山田弘樹16pt+石井昌道16pt+竹花寿実16pt+西川 淳15pt+菰田 潔14pt+竹岡 圭14pt+大谷達也12pt+関 耕一郎11pt+桐畑恒治11pt+村上 政11pt+田中誠司11pt+国沢光宏10pt+松田秀士8pt+上田純一郎8pt+九島辰也5pt+桂 伸一5pt+佐藤久実3pt+藤原よしお2pt+EPC41pt+Web17pt
(ENGINE2026年9・10月号)