自らステアリングを握るコクピットの住人=Cockpit Dwellerと、助手席のパートナーに贈る特集。クラシカルな三針モデルからアバンギャルドな新鋭まで。“ドライバーズ・ウォッチ”の競演をお楽しみあれ!
今回はタグ・ホイヤーからフォーミュラ1 クロノグラフの最新モデルを紹介。名作映画や角型ケース・モデルでおなじみの“アイコン・カラー”は丸型ケースにも似合う!
タグ・ホイヤー フォーミュラ1 クロノグラフ×ガルフ

映画『栄光のル・マン』で脚光を浴び、これまでタグ・ホイヤーの「モナコ」に度々採用されてきた印象的なオレンジとブルーのカラーリングがいわゆる“ガルフカラー”。2026年に再びガルフと組んだコラボレーション第4弾となるこの「タグ・ホイヤー フォーミュラ1 クロノグラフ」の最新モデルでは、ブルーのランニングトラックがブラックダイアルを囲み、ダイアルを縦断するブルーとオレンジのガルフストライプが、レーシング史に名を刻んだマシンを称える。サンドブラスト加工のグレード2チタンとフォージドカーボン製のベゼルもマシンのイメージを強調し、ケースバックにガルフのロゴを刻む。自動巻き。ケース直径44mm。200m防水。91万3000円。
カラーリングに物語を秘める|篠田哲生
クルマと時計には、エンジニアリングという共通項がある。しかしモータースポーツ好きであれば、カラーリングという共通項でもクルマと時計の物語を語りたい。タグ・ホイヤーとモータースポーツの関係を語るとき、“ガルフカラー”は外せないワードだろう。その歴史は、1970年のル・マン24時間レースにてガルフオイルがポルシェをスポンサーしたことに始まり、そのマシンを用いた映画『栄光のル・マン』にて主演のスティーブ・マックイーンが着用した時計から、タグ・ホイヤーとガルフカラーのつながりも深まった。クロノグラフを印象的に彩るブルーとオレンジは、クルマ好きだけでなく、タグ・ホイヤーにとっても大切な色なのだ。
名作映画を想起させる|柴田 充
ミシェル・ルグランの楽曲が静かに流れる中、早朝の田舎町を1台のナローポルシェ911Sが走り、市街を抜け、やがて公道サーキットに入る。その数時間後にはここは熱狂に包まれるのだろう。映画『栄光のル・マン』のオープニングだ。これほど美しく、クルマの持つ蠱惑を引き出したシーンを見たことはない。そして映画のもうひとつの主役であるポルシェ917Kが、今年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2026のタグ・ホイヤーブースを飾った。新作時計を後回しにしてしげしげと見てしまったが、そのガルフカラーで彩られたフォーミュラ1 クロノグラフが登場した。多くを語らずともレースの興奮を伝え、それは名画のワンシーンにも似ているのだ。

文=ENGINE編集部 写真=岡村昌弘
問い合わせ=LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7030
(ENGINE2026年9・10月号)