世界最強の4気筒2ℓエンジンを積むAMG、A45とCLA45が現れた。従来の35シリーズのさらに格上のモデルだが、まず顔つきがまるで違う。前フェンダーも大きく膨れあがっている。
見た目だけでなく中身も35シリーズとは大違いだ。まずエンジンの向きが180度変わり、前方排気から後方排気になった。モデルが代替わりするような時であればともかく、単なる高性能バージョンの開発にこ こまでするのは異例だが、これは高出力を得るための大型ボールベアリング・ターボチャージャーが低いノーズの中に入らなかったためで、開発チームはCAD上でユニットやパーツをあれやこれやと組み合わせたという。
クランクやピストンは鍛造品を使用し、デュアル燃料噴射(直噴+ポート噴射)も採用。こうして 421 ps&51kgmというスペック(A45SおよびCLA45S用)を誇るアファルターバッハ製M139ユニッ トは生まれた。
変速機は新開発のAMGスピードシフトDCT8段。そして、もう1つ注目すべきは4駆システムだ。新たにAMGトルクコントロール(電子制御多板クラッチを左右ドライブシャフト上に備える)付きリアアクスルを採用。従来のAMGパフォー マンス4マチックでは路面環境やドライビング・スタイルに応じてフロント100〜50%、リア0〜50%の割合で連続的に駆動力を前後へ配分していたが、このうちリアへの配分をさらに左右輪に向けて0〜100%までアクティブに分割。
例えばタイトベントにおいては外側のリア・タイヤにより多くのトルクを配分することで内側へより素早く切り込んでいける。さらに積極活用すればドリフトも比較的容易にできる、らしい。
試乗の舞台はハラマ・サーキット。 先導車はベルント・シュナイダーのメルセデスAMG GT Rだ。ドライブ・モードをレースにしてスタート。習熟走行ながらチャレンジングなハラマを彼はまずまずの速度で引っ張る。キレッキレに変速するDCTや、操舵に対して瞬時に反応する車体の動きに早くも舌をまいた。
さらに本格アタックとなると、面白いように内を向く。A45Sはリアが流れスッとエイペックスへと近づく感 。一方、お尻の長いCLA45はリアの動きがまだしも緩やかでコントロールしやすい。脱出時にリアが流れ出す感覚を楽しみつつ、そのまま強引に曲がっていけるのは、新たなシャシー制御の賜物だろう。
事前にスペックから想像していたのは乱暴極まりない加速だったが、良い意味で肩すかしをくらった。先代のようにドッカンとピーク・トルクに達することはなく、高回転にいけばいくほどパワーがリニアに付いくる。まるで下から力のある高回転型マルチシリンダーの自然吸気エンジンのようなパワー&トルクフィールだ。これには、脱帽した!
パワートレインのトピックといえば今や電気一辺倒と思っていたが、 内燃機関もまだまだ捨てたもんじゃない。それを4気筒エンジンで証明してみせるあたり、ドイツ高性能ブランドの矜持というべきだろう
メルセデスAMG CLA45S 4マチック
メルセデスAMG A45S 4マチック
メルセデスAMG A35と、メルセデス・ベンツCLA、
CLAシューティングブレークがやって来た。
メルセデス・ベンツ日本はA45S/CLA45Sの導入前に、まずA35およびCLA、CLAシューティングブレークのお披露目を行った。ラインナップは306psを発揮する2ℓガソリン・ターボと4輪駆動の組み合わせとなるA35 4マチック(628万円)と、224ps仕様のCLA250 4マチック(534万円)とCLA250 4マチック・シューティングブレーク(544万円)、そして2ℓディーゼル・ターボで前輪駆動のCLA200d (472万円)とCLA200dシューティングブレーク(482万円)の計5モデル。デリバリーはA35とCLAが10月、CLAシューティングブレークは12月を予定している(価格はすべて8%税込)。
文=西川 淳
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