人気グループ、ペトロールズを率いるギタリストの長岡亮介さん。 ジープ・ラングラー・ルビコンでオフロードを走る。
「おー、こんなところあるんですね」 愛車の三菱パジェロJトップから降り立つと長岡亮介さんは言った。長岡さんの目の前に広がるのは赤土の河川敷で、いたるところに大小の ギャップがある。このデコボコの荒れた広場を走るために、長岡さんを待ち構えていたのは編集部が用意したジープ・ラングラー・ルビコンだ。
「カッコイイ〜!」ジープ・ラングラー・ルビコンに近づいていく長岡さんの紹介をしよう。長岡亮介さんは人気グループ、ペトロールズのリーダーとして全国ツアーを回る一方、椎名林檎、星野源などのサポート・ギタリストとしても活躍するミュージシャンだ。
長岡さんはクルマ好き、とりわけ古いシトロエン好きとしても知られている。現在の愛車はシトロエンDS、同アミ、今日乗ってきた三菱パジェロJトップの3台である。
長岡さんはジープ・ラングラー・ルビコンに乗り込むと、早く走り出したくて居ても立っても居られない様子。副変速機とスタビライザー切り離しスイッチの説明を受けると、すぐに走り出した。ギャップの手前に来ると、長岡さんは運転席の窓からギャップの大きさや深さを確認する。
コース取りを決めたあとには迷いがなく、エイヤ!とばかりに前に進め、次々とギャップを乗り越えていく。愛車の三菱パジェロJトップで、悪路を走り込んでいるのだろうか? ひと汗かいた長岡さんに聞いた。
「いやいや、こういうところを走るのは初めてです。路面を確認するって四駆乗りっぽい感じでしょ? 僕、カタチから入るタイプなんで(笑)」初めてにしては”そこ行くの?”というようなところもクリアしていったので、運転感覚がいいのだろう。
「四駆には子供の頃から親しんでいました。父が初代トヨタ・ハイラックスサーフ、三菱パジェロJトップ、 トヨタ・ランドクルーザー(80系)と乗り継いで、伊豆の日産モビリティ・パークなんかに連れていってくれたんです。キャンプへも随分行きました」そんな影響を受けてか、長岡さんが最初に買ったクルマはスズキ・ジムニーだった。
「2ストのジムニー(笑)。当時からジープには憧れがありました。本物って感じがしてね。たまにすれ違うと、メチャクチャカッコイイという存在でした。ただし、乗る方にも覚悟がいるというか、乗る方もタフじゃなきゃダメなんじゃないか?と思ってました」
初めてジープ・ラングラー・ルビコンに乗って、あまりにもラクチンに荒地を乗り越えていくので驚いたという。「スタビライザーが外れて、驚くほどストロークが伸びる。電子制御じゃなくて、フィジカルに大地をつかむっていうのがいい。ホント、どんな道でも行けますね。乗り心地がいいのも素晴らしい」
ジープ・ラングラーが持つキャラクターも好きだと長岡さんは言う。「音楽もクルマも人と違うのが好きなんです。シトロエンが好きな理由も唯一無二な感じがするから。ジープ・ラングラーもそうだと思う。僕、ヒエラルキーのなかにいないクルマが好きなんです。だからジープ・ラングラーはいいなあ。クルマがただの機械じゃなくて、アメリカ文化の 一部という気がするのもいい。あと、外界との親和性が高いですね。いまのクルマは囲まれ感が強いけれど、室内、室外の境目があんまりない。そこも好きです」
じゃあ、もうちょっと、と再び走り出す長岡さん。スタビライザー切り離しの効果は、見ていても絶大だ。タイヤは外れてしまったのか?と思うほど、フェンダーから遠く離れている。オフロード性能重視のマッド・テレーン・タイヤを履いているのも幸いしているようで、長岡さんが運転するジープ・ラングラー・ルビコンはグイグイ行く。
戻ってきた長岡さんは満面の笑みで言った。「ガンガン飛ばすのだけが楽しいわけじゃないんですね。こんなにゆっくり走っても楽しい。ジープ・ラングラー・ルビコンはスポーツカーだということがわかりました!四駆 はこうだ!というのをブレずにやているからでしょうね。スポーツでもなんでも本当にうまい人は、実に簡単そうにやるでしょう?ジープ・ラングラー・ルビコンも、なんてことなくギャップをクリアしていく、本物のSUVという証拠です」
本当に今日は楽しかった、と喜ぶ長岡さん。明日もきっとどこかのステージで実に簡単そうに超絶ギターを弾くだろう。
文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=郡 大二郎
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