ここ数年カーレースのエキサイティングな世界を独自のスタイルの複雑時計に表現してきたロジェ・デュブイだが、注目の新作は、得意とするトゥールビヨンとハイテクデザインとの融合だ。ハイライトはミニッツリピーター付きの自動巻きフライングトゥールビヨンという「エクスカリバー ディアボル イン マッキナ」。ビジュアルで目を奪うのは、純白の合成素材ミネラルコンポジットファイバー、スケルトンムーブメントの面取り面とラバーストラップが蛍光という3つの世界初が盛り込まれた「エクスカリバー トゥーフォールド」。今年も非凡な個性で魅了する。
1点もののユニークピースとして発表されたこのモデルのテーマは「音楽に潜む悪魔」。フライングトゥールビヨンに統合されたミニッツリピーターが奏でるのは一般的なものとは違い、中世の世界に誘う悪魔の音色というからなんとも興味深い。自動巻き。カーテック マイクロメルトBioDur CCMTM、ケース直径45㎜。税別予価6170万円。発売時期未定。
ケースのミネラルコンポジットファイバーは、セラミックやSMCカーボンより軽くUV耐性に富む。蛍光加工のスケルトンムーブメントやラバーストラップも独特。手巻きダブルトゥールビヨン。ケース直径45㎜、30m防水。世界8本ブティック限定。税別予価3216万4000円。7月以降発売予定。
実物に接することができないのがこれほど悔やまれることはない! アーサー王伝説の中世に誘うようなミニッツリピーターの悪魔の音色もぜひ聞いてみたいし、スケルトンムーブメントの面取り面が暗所で光るミステリアスな(あるいはお化けのような?)仕掛けを見てみたい。
アヴァンギャルドなルックスに相応しく、凝ったミニッツリピーターとトゥールビヨンを搭載した新作は、まさにロジェ・デュブイの真骨頂とも言えよう。ミニッツリピーターの奏でる音は、三全音という中世の宗教音楽で使われた音程とのこと。うーん、買えなくても聞いてみたい…。
文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター) (ENGINE2020年7月号)
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