18世紀にまで遡る長い歴史をもつジャケ・ドローは、伝統に根差す様式美を追求するのと同時に、古典的なデザインコードを現代的センスで解釈したモダンなデザインも得意とする興味深いブランドだ。その持ち味を存分に発揮したのが「グラン・セコンド」の最新作。まずは、ケースにプラズマセラミックを採用するモデル。新素材と相まってスケルトンのモダンな様式美がスタイリッシュな表情を生み出している。古代からお守りとして珍重されてきた希少な鉱物のブラックジェイドをダイアルに用いたモデルも素晴らしい。こちらのスタイリッシュな感覚も秀逸だ。
18世紀の懐中時計から着想した古典的なデザインをベースにしつつ斬新なスケルトンに仕立てた最新作は、プラズマセラミックのケース、シリコン素材をひげゼンマイや脱進機に用いたムーブメント、グレーのファブリックストラップに21世紀の感覚が横溢。自動巻き、パワーリザーブ約68時間。ケース直径41.5㎜、3気圧防水。税別予価257万円。5月発売予定。
漆黒のダイアルは、エナメルやオニキスなどとは違った色合いや光沢を放つブラックジェイド。レッドゴールドのケースやチャプターリング、針などと美しいコントラストを成してエレガント。自動巻き、パワーリザーブ約68時間。ケース直径43㎜、3気圧防水。税別予価282万円。5月発売予定。
2つの新しい「グラン・セコンド」は、機構と表示がまったく同じなのに、一方はモダンでスポーティ、他方はクラシカルでドレッシーというように完全に印象が異なる。だが待てよ。ブラックにゴールドのサークルが躍る後者は、現代アートの作品にも思えてきた。そこがまたいいね!
独立した時分表示と秒表示で人気の「グラン・セコンド」が、スケルトン化されてコンテンポラリーに! ただし、オーソドックスなダイアルをそのままオープンにするなどの手法を取らず、表からも裏からも輪列が浮いているかのような仕上がりにブランドの強いこだわりが感じられる。
文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)
(ENGINE2020年7月号)
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