2020.10.30

LIFESTYLE

アルマーニの哲学を食で表現 「アルマーニ / リストランテ東京」の新エグゼクティブ・シェフは29歳!


昨年3月にリニューアル・オープンした「アルマーニ / 銀座タワー」。その10階を占めるのが「アルマーニ / リストランテ東京」だ。銀座の街並みを一望できるこのイタリアン・レストランのエグゼクティブ・シェフに今夏、29歳のカルミネ・アマランテさんが就任した。カルミネさんは世界の「アルマーニ / リストランテ」の中でも、最も若いエグゼクティブ・シェフとなる。


「これからはアルマーニというブランドの世界を食で表現しつつ、自分らしさも出していかなければなりません。責任のある仕事ですが、やりがいを感じます」。こう話すカルミネさんは、生まれ故郷であるナポリの料理学校を経て、イタリアやスペインの名だたるレストランでシェフとしての経験を積んだ。来日したのは3年前。東京・丸の内の「ハインツ・ベック」でエグゼクティブ・シェフに抜擢され、同店にミシュラン1つ星をもたらしたのだ。その華々しい実績からもカルミネさんの料理人としての実力がうかがえるが、アルマーニに入社した現在は「アルマーニ / リストランテ東京」だけでなく、「エンポリオ アルマーニ カフェ 青山」のメニューも任されている。


「和牛のロースト 茄子とモッツアレラのクレマ」 最高品質の飛騨和牛に南イタリアの伝統料理”パルミジャーナ”をあわせて。低温調理の飛騨牛はナイフ要らずの柔らかさ。パルミジャーナはみじん切りの茄子とトマトのコンフィを薄切りの茄子で包み上げている。

そんな彼のデビューを記念したスペシャル・コースが、11皿から成る「CARMINE AMARANTE」だ。南イタリアの家庭料理である茄子のパルミジャーナや、ローマの有名なチーズ・ソース、カチョペペを使ったリゾットなど、イタリアの伝統料理を随所に組み込んだ構成に、カルミネさんならではのこだわりや個性が感じられる。


「僕の料理を食べていただいた皆さんには、まるでイタリアを旅しているような気分を味わってもらいたい。家庭料理とはいっても、もちろんマンマのスタイルそのままではありません。いずれもファインダイニングのスタイルにアレンジした、エレガントで洗練されたものです。なおこのコースのデザートには、私の祖父からレシピを受け継いだナポリの定番、ババも用意したんですよ」


「リゾット カチョペペ 雲丹」。クリーミーなペコリーノチーズと胡椒、レモンピールの酸味とディルの爽やかさが、濃厚で新鮮なウニとマッチした逸品。

今回のコースを組み立てるに当たって、カルミネさんがもうひとつのテーマとしたのが、イタリアと日本のフュージョンである。たとえば先の茄子のパルミジャーナと同じ皿で供されるのは、低温調理された飛騨和牛のロースト。驚くほど柔らかな飛騨和牛と、濃厚でどこか懐かしさのあるパルミジャーナが、日伊競演の絶妙なコンビネーションとなっている。またカチョペペのリゾットには、濃厚で新鮮な北海道産の雲丹が贅沢なアクセントに。食材の旨味を最大限に引き出した料理は味わいがしっかりとしているが、いずれもアートピースのように美しく、食後感も不思議なほど軽やかだ。


今年8月には研修のため、ミラノに10日間滞在したというカルミネさん。そこで学んだアルマーニのブランド哲学が、今の料理に反映されているという。


「やはり大切なのはエレガンスとバランス、そして何よりシンプル・イズ・ベストということです。食べた瞬間に美味しいと感じてもらえるのは大切ことですが、僕が目指しているのは食べてから数週間後、あるいは数年後に思い起こしてもらえる料理。人々の記憶にいつまでも留まる一皿をつくることができれば、料理人としてこれほど嬉しいことはありません」


「トルテッロ ジェノベーゼ」 小さなパスタの中には、飛騨和牛の詰め物が。上に乗っているのはオニオンのソースとトリュフのスライス。口に入れた瞬間、芳醇な味わいが広がる。
コロンとした形状が可愛らしいババ。シャンティ―クリームをたっぷり乗せ、お好みでラム酒、もしくはリモンチェッロをかける。ベルガモットシャーベットを添えて。
曲線を多用したデザインもスタイリッシュな、「アルマーニ / リストランテ東京」。

■「アルマーニ / リストランテ東京」
東京都中央区銀座5-5-4 「アルマーニ / 銀座タワー」 10階&11階 ℡.03-6274-7005
営業時間11:30~15:00 (LO14:00) 18:00~23:00 (LO20:30)無休 https://www.armaniginzatower.com/


CARMINE AMARANTE 11皿のランチ・ディナーコースは2万5000円(前日までに要予約。11月末までの期間限定)。そのほかのランチコースは4500円~、ディナーコースは1万円~(すべて税込価格、サービス料別)


文=永野正雄(ENGINE編集部)


(ENGINEWEB オリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

文=永野正雄(ENGINE編集部)

advertisement

PICK UP


advertisement


advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement