2019年ヨーロッパ30カ国におけるコンパクトクラス販売台数No.1のルノー・ルーテシア。美にも質にも厳しい、パリの街で研ぎ澄まされてきたルーテシアは、東京の街にも良く似合う。
モードは街がつくる。世界を代表する大都市のパリは、流行=modeに敏感な街でもある。古い歴史と文化を大事にしながら、常に新しいモードを生み出している。
パリに住む人々はとても流行に敏感で、なおかつその流行を生活に取り込むのが上手い。パリの人々が素敵なのは、流行を取り入れながら、流行に流されないこと。なんだか禅問答のようだけれど、個性を大事にしているので、新しいものには敏感でも、人と同じものは大嫌い。その分、流行のハードルは高く、パリジャン、パリジェンヌの美意識に受け入れられて、初めてモードと呼べるものになる。パリが世界の流行の発信地と呼ばれるのは、そういう理由があるからだ。
面白いのは、ルーテシアが東京の街でも生き生きとして見えることだ。パリの街も古き良きパリと革新的な新しいパリが共存しているけれど、今の東京はそんなパリとまさに同じなんだと思う。古いものが美しく、新しいものが素敵に見える。そんな東京をルーテシアで走ってみる。わくわくするような体験だった。
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文=塩澤則浩(ENGINE編集部)
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