2020.12.31

WATCHES

リシャール・ミル/テニスラケットを模したデザインで10年を祝う

RICHARD MILLE(リシャール・ミル)/RM 27-04 トゥールビヨン ラファエル・ナダル ムーブメント全体を支えているメッシュは、直径0.27㎜の編上げスティールケーブル1本で構成。カーボンファイバーを38.5%含有する独自の素材TitaCarbⓇを採用したケースは、超軽量で世界最高水準の耐久性を実現。手巻きトゥールビヨン。ケース縦47.25㎜×横38.4㎜、50m防水。世界50本限定。税別予価1億1500万円。

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複雑に機能する時計のムーブメントは、もはや小宇宙といっても過言ではない。スーパースポーツカーにとってエンジンが大切なように、時計選びもエンジン=ムーブメントがキモなのだ!



ラケットのガット張りの原理を用い、サスペンションのケーブルは、 PVD処理を施した5Nゴールド製の2つのテンショナー(5時位置と10時位置)で固定する。


RICHARD MILLE

世界トップクラスのテニスプレーヤー、ラファエル・ナダルとの10年にわたるパートナーシップを記念した最新作が登場した。ストラップを含めて30gという軽量設計と驚異的な耐久性を両立させた「RM 27-04」は、ケース内にラケットのガットを模した1本のスティールケーブルのメッシュを張り巡らし、そこにトゥールビヨンムーブメントを吊り下げるという、時計製造の世界では前例のない構造がまたしても意表を突く。さらに独自素材TitaCarbⓇを採用したケースも革新的。1億円を超える価格も含め、すべてが常識をはるかに超える。


時計ジャーナリスト・菅原 茂はこう見た!

腕時計との長い付き合いの中で現実感から最も遠いのがリシャール・ミル。超高価なのはさておき、予想もしないハイテクや見たことのない素材に驚くばかりで、つねに既存の知識をはるかに超えてくるから困惑する。なので、宇宙から飛来した謎のオブジェではなかろうかと思うようにしている。実はこの非現実が魅力なのかも。


ENGINE編集部・前田清輝はこう見た!

2020年も全仏オープンを制覇したラファエル・ナダル。赤土の王者の手元に輝く新作は、手巻きムーブメントがテニスラケットのストリングを彷彿とさせるスティールケーブルに固定されており、その大胆な発想から生まれた構造は圧巻だ。また、それでいてテニスのハードなプレー中も正確に時を刻み続けるという耐久性にはただただ驚かされる。


文=菅原 茂/前田清輝(ENGINE編集部)
(ENGINE2021年1月号)


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