2021.05.31

CARS

「いっそポルシェと結婚すれば良かったのに」と奥さんに言われるオーナーの911GT3と911カレラカブリオレのポルシェ・ライフ!!

930カブリオレと997GT3

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2カ月に一度はサーキットへ997GT3で通い、街中では昔から憧れだった930のカブリオレを流す。典型的なポルシェ911好きオーナーを大阪に訪ねた。自動車ライターの西川淳がリポートする。

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誰もが羨む911ラインナップ

「アナタって何かっていうといつも“ポルシェ”よね。ポルシェ、ポルシェって、いっそポルシェと結婚すれば良かったのに」。常日頃から奥様にそう言われている古屋嘉人さん。世の典型的なポルシェ好き代表としてご登場願ったようなものだ。

ガレージのラインナップも“理想の基本系”ではないだろうか。サーキット用の現代ポルシェ=997GT3と、安楽ドライブを楽しむクラシック=930カブリオレ。彼の911ライフは容易に想像がつく。古屋さんの趣味がこの先どう進化していくのか、それはそれで興味深いけれども、現時点ですでに誰もが羨む911ラインナップであることは間違いない。

昨年手に入れたばかりの930最終型、つまり89年式の911カブリオレ。クラシックポルシェの先輩たちがこぞって入門用に勧めた930後期。どうせなら大好きなオープンを、とカブリオレに絞って探した結果、911専門店で発見したのがこのサマーイエローの930だった。内外装共に素晴らしいオリジナルコンディションを保っている。エンジンそのもののメカニカルノイズをオープン・エアで楽しむというわけだ。

小さい頃からの憧れではあった。町で見かけた930ターボのお尻に衝撃を受けて以来のことだ。けれども若い頃にはポルシェはおろか、スポーツカーに乗る余裕すらなかった。仕事に精を出し、家族を養うことに一生懸命だったから。

「40を過ぎてからですかね、子供たちも成人して、2台持ちできるかなという状況になったのは」。とはいえ憧れのポルシェは高嶺の花だ。購入対象として意識することはなかった。オープンカーにも憧れていたから、「E89 のZ4を買ったんですよ。それが人生初のスポーツカーやった。すごく気に入って乗ってたんやけど、ある時、高速道路で911にぶち抜かれまして。その瞬間、スーパーカー・ブームの頃に憧れていた911への想いが急に蘇ってきたんです。そしたらもう930ターボのお尻で頭がいっぱいになってしもてね」。

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