市販モーターサイクル初のレーダーシステムを搭載するなど、最新技術を満載にしたドゥカティのニューモデル「ムルティストラーダV4」が誕生。ムルティストラーダ1260からすべてを刷新し、これまで以上にマルチパーパスとなった新型を、バイクジャーナリストの青木タカオ氏が解説する。
2003年に初代が発表されて以来、累計11万台以上が生産され、その多用途性を拡大してきたドゥカティ・ムルティストラーダ。「4台のバイクを1台に」というコンセプトを掲げた2010年モデルは、モーターサイクル初のライディングモードを備え、市街地、ツーリング、スポーツ、オフロード、あらゆるライディング・コンディションで理想的な走りを実現してきた。
そしていま、2021年モデルとしてデビューした4代目は、軽量(66.7kg)でコンパクトなV4グランツーリスモ・エンジンを搭載。排気量1158ccで、最高出力170PS/最大トルク125Nm(12.7kgm)を発生する新しいV型4気筒エンジンは、圧倒的なパワーを発揮しながらも非常にスムーズで、低回転域では滑らか、中回転域では力強いトルク、そして高回転域ではエキサイティングなキャラクターとしている。
メンテナンス・インターバルも大幅に延長し、オイル交換は15,000km毎、バルブ・クリアランスの点検と調整は60,000km 毎に設定。いま市販されているモーターサイクルで、これほど長いメインテナンス・インターバルを実現したエンジンは他にない。
最先端テクノロジーをふんだんに盛り込んだエレクトロニクス・パッケージも見逃せない。革新的な前/後方レーダーシステムを二輪車で初搭載し、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)とブラインド・スポット検出(BSD)機能を装備。
また、「ムルティストラーダV4S」にはオートレベリング機能を備えたセミアクティブ・ドゥカティ・スカイフック・サスペンション(DSS)も備えた。
シャシーの骨格となるアルミ製モノコックフレームに、19インチのフロントホイールやスポーク仕様のホイールにも対応できる両持ち式スイングアームをセット。短めに設定されたホイールベースや余裕あるストロークを持つサスペンション(フロント:170mm、リア:180mm)により、コーナリングは直感的で俊敏に、そしてオンロードとオフロードの両方で、より安全かつ快適にライディングすることができる。

シャシーやエンジンを刷新しただけでなく、最新の電子制御をライバルらより先に採用したドゥカティの最新作「ムルティストラーダV4」。いま、ライダーからもっとも熱視線を浴びている大排気量アドベンチャーと言っていいだろう。
文=青木タカオ
(ENGINE WEB オリジナル)
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