2022.09.24

CARS

7代目フォード・マスタング登場 スープラ、フェアレディZを迎え撃つ

フォードは9月に開催されたデトロイト・モーターショー2022で新型マスタングを世界初公開した。

元祖「ポニーカー」

初代マスタングは1964年デビュー。「ポニーカー」と呼ばれた2ドア・クーペ&コンバーチブルのボディを持つスポーティ・モデルで、トヨタ・セリカや日産シルビアの誕生に大きな影響を与えたモデルである。最新モデルは初代から数えて7代目となる。



原点回帰路線を踏襲

エクステリアは5代目以降続く初代のイメージを採り入れた原点回帰路線を基本的に踏襲。フロント・グリルのデザインや片側に3本のバーが並ぶテールライトなど、初代の中でも1960年代のモデルに着想を得たモチーフが多用されている。一方で、ヘルメットを装着したままでも乗降しやすいルーフラインや、空力性能を考慮したリア・デッキやディフューザーなど機能面に配慮したアップデートも実施されている。

ボディは歴代モデル同様、クーペとコンバーチブルの2タイプ。コンバーチブルはファブリック・ルーフ(幌屋根)を使用。屋根はコンパクトな設計で独立式リア・サスペンションの採用と相まって、ゴルフバッグふたつを積めるトランク・スペースを確保している。



インテリアは一気に進化

インテリアは、インパネに2.4インチのデジタルメーターと13.2インチのセンター画面のふたつの曲面ディスプレイを連続して設置。スイッチ類をセンタークラスターの一部とフラットボトム形状のステアリング・ホイールに集中させることでシンプルなデザインにしている。ディスプレイに用いられる表示は最新のビデオゲームに用いるツールによる3Dグラフィックを用いる。頭上にはUSBポートが配置され、車載カメラなどが設置しやすい設計が採用されている。

シートとトリムはファブリックが標準装備だが、プレミアム仕様は「エコブースト」が合成皮革、「GT」がレザーを使用。フル・レザーのステアリング・ホイールや色が選べるステッチ、ストライプ入りシートベルトなども用意される。オプションのオーディオはB&O製サウンド・システムだ。



伝統のV8を踏襲

エンジンは2機種を用意。「コヨーテ」の愛称を持つ5.0リッターV8をGT系に、2.3リッター直4ターボをエコブースト系にそれぞれ搭載。もちろんどちらも後輪駆動だ。トランスミッションはエコブーストの詳細は現時点で不明だが、GTには10段ATと6段MTを設定し、MT車には自動ブリッピング機能が備わる。GTはフード・ベントと拡大されたフロント・グリル、専用形状のスプリッターが与えられる。



シャシーも熟成

日常使いからワインディング路、サーキットまで、幅広くドライビングを楽しめるクルマを目指したという新型マスタングは、ステアリングのギア比をクイックにするなどハンドリングを向上。また走行モードは個別設定できるモードを含み、6つ用意される。ホイールはエコブーストが17インチ、GTが19インチで、20インチがオプションで設定される。

さらに、走行性能を高める「パフォーマンスパック」の追加が可能だ。フロントのタワー・ブレースやトルセン式LSD、アクティブ・ダンパーのマグネライド、ワイドなリアのホイールとタイヤ、ブレンボ製でノーマルよりサイズアップしたブレーキ、アクティブ・エグゾースト、レカロシートがセットで、ドリフトしやすいレバーを備えた電気式パーキング・ブレーキも装備される。また、「GTパフォーマンスパック」にはブレーキダクトとエンジン・オイルクーラーが追加される。

生産はミシガン州のフラットロック工場で行われる。アメリカ本国での発売は2024年モデルとして2023年夏から行われる予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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