2022.10.30

CARS

星空満天の室内など、電動化でも変わらず ロールス・ロイス初のEV、スペクター誕生

ロールス・ロイスが初の電気自動車=バッテリーEV(BEV)となる「スペクター」の詳細を発表した。

レイス似の2ドア・クーペで登場

エクステリアはロールス・ロイスの2ドア・クーペである「レイス」のようなファストバック・フォルムを採用。フロントには上下分割式のヘッドライトと、22個のLEDを内蔵したロールス・ロイス史上もっともワイドなフロント・グリルを備える。滑らかな断面形状を持つグリル内のバーは段差なく設置され、0.25という空気効力係数(Cd値)に貢献している。



ひとつの部品で流麗なフォルムを実現

Aピラーからトランク・リッドまで一体のボディ・パネルも単一の外装部品としては歴代モデルとしては最大のサイズだ。ボディ・サイドの下方に走るラインは「ワフト・ライン」と呼ばれ、ヨットのデザインに着想を得ているという。ホイールは23インチで、ロールスの2ドア・クーペとしてはおよそ100年ぶりに採用されたサイズだという。

インテリアでは4796個のLEDライトが星のように光る「スターライト・ドア」や、5500個以上のLEDライトが車名ロゴを囲む「イルミネーテッド・フェイシア」といった光の演出が多用されている。シートや内装の表皮やカラーをほぼ無限という選択肢から選べるのはファントムやフェートンなどと同様だが、スペクターではデジタルメーターの文字盤の色を内装色に合わせて変更することも可能だという。



前開きドアがロールス・ロイス

ボディ・サイズは全長5453×全幅2080×全高1559mmで、ホイールベースは3210mm。4座のクーペで、車両重量は2975kgで、このうち約700kgが駆動用バッテリーだという。2枚の巨大なドアはレイス同様、後ヒンジで前方が開くタイプだ。

プラットフォームは現行のファントムやカリナンなどに用いられている「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」で、車体構造とバッテリーを一体化することで既存モデルより剛性が30%向上。また、配線や配管を室内フロアとバッテリーの間に設置することでアンダーフロアを完全にフラット化。この床下のバッテリーは遮音材としての機能も備える。



マジック・カーペット・ライドを実現

パワートレインは現在開発中だというが、暫定仕様で585ps(430kW)/900Nmを発生し、航続距離は520km程度、0-100km/h加速は4.5秒を達成する見込みだ。

サスペンションは最新ラインナップに用いられる「プラナー・サスペンション・システム」の進化版で、アダプティブ・ダンパーや断絶可能なスタビライザー、4輪操舵などを、処理能力を高めた最新ソフトウェアで統合制御し、ロールスが謳うマジック・カーペット・ライドを実現する。

市場投入は2023年第4四半期を予定している。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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