時計選びの基準が新たな局面に入ってきた。
これまでは使用するシーンを意識したルール的なものが存在したが、今は自身の”個性”や時計の持つ”物語”をより重視するように。性別やスタイルを超えたデザインやサイズ、また、環境に配慮した素材や従来の常識を覆す性能、異ジャンルとのコラボレーションなど、新たな取り組みが増えてきている。
そんな”これから”の時計選びの楽しみ方を「ハイパースペック」「モアバリュー」という要素に注目し、「ユリス・ナルダン」渾身のモデルの魅力を通して紹介する。
思わず目を奪われる唯一無二の複雑機構とクールな配色
「フリーク」が誕生したのは2001年。その唯一無二の特徴はムーブメント自体が回転して「分」を指し示す超複雑機構だ。ケース内部のほとんどが主ゼンマイだけで、調速脱進機構はダイアル上に配置。主ゼンマイの巻き上げや時刻合わせをベゼルを回して行うのも特異な点だ。
以来、20年にわたり「フリーク」は進化。そうして生まれた新作が「フリークX」だ。最大の特徴が、リュウズを備えたこと。既存ムーブメント「Cal.UN118」をベースに使用したのも注目点だ。結果「フリーク X」はこれまでにない”時計らしい”デザインになった。そして、そのため一部で「廉価版」「入門編」などといわれもした。しかし、まったくそうではない。既存ムーブメントはあくまでベースで、変わらず調速脱進機構はダイアル上にある。リュウズ操作が可能になったのは優れた進化だ。つまり「フリークX」は「フリーク」を最新鋭に進化させたハイパースペックモデルなのだ。
これはその最新作で、日本&中国限定販売という希少性も大きな魅力。YAGASURI=矢絣模様をモチーフにしたモノトーンもスタイリッシュだ。
フリークX YAGASURI2001年に誕生した「フリーク」の特筆すべき大きな特徴が、世界で初めてシリコン製パーツを採用したこと。この最新モデルではテンワと脱進機をシリシウム製にした大型オシレーターを搭載。矢絣は古くから縁起物として親しまれてきた模様。このモデルでは黒×白のモノトーンにされたことで、モダンでスタイリッシュな雰囲気になっているのも魅力だ。自動巻き。チタニウム、ケース直径43mm、50m防水。341万円。
◆ユリス・ナルダンの詳しい商品情報についてはコチラ!
問い合わせ=ソーウインド ジャパン Tel.03-5211-1791
文=福田 豊 写真=近藤正一
(ENGINE 2023年1月号)
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