2023.01.19

CARS

画期的!! なんと386車種に対応するという、「テイン」の驚きの「後付け電子制御サスペンション」を試す!

テインの最新ダンパー、「EDFC5」をBRZで試した!

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メーカーでもトップモデルしか装備しない電子制御ダンパーが「後付けできる」時代がやってきた。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

サスペンションのスペシャリスト!

車両の走行状態に応じてダンパー減衰力を自動制御する可変ダンパーは通常プレミアム・モデル用の装備だが、そのシステムを後付けできるというのがサスペンションのスペシャリストであるテインの新製品「EDFC5」だ。EDFC(エレクトロニック・ダンピングフォース・コントロール)シリーズの5世代目に当たるということで「EDFC5」と名付けられた電子制御可変ダンパーである。

室内に設置されるコントロール・ユニット。

従来型の「EDFCアクティブ・プロ」は車内のコントロール・ユニット内蔵のGセンサーとGPSセンサーによって前後左右Gと車速データを基に減衰力を制御していたが、新型システムは芝浦工業大学の渡邉大教授の研究室との共同開発によって、Gセンサーのデータを利用して躍度(ジャークまたは加加速度)、すなわち加速度変化を検知して減衰力を制御する機能を加えたものである。必要な時だけ減衰力を高めるためには(乗り心地を悪化させないために)、過渡域か定常状態かを検知したいが、普通それにはヨーレート・センサーが必要だ。EDFC5はシステムを簡潔にするためにそれを使わずに済ませたいという狙いで開発されたものだ。さらに従来型の弱点だったモーター作動音を低減したことも特徴だ(実際聞こえない)。

トレードマークのグリーンでカラーリングされたダンパー本体。

試乗車にはGR86やBRZのほかにミニバンも用意されていたが、ミニバンのほうが効果は明らかだという。確かに運動性能が高いGR86より重心が高いミニバンの方がしっかりとダンピング制御されていることが分かりやすかった。しなやかに動くだけでなく揺れ戻りも適切に抑えられているから、車酔いにも効果があるはずだ。

EDFC5は現状で386車種という幅広い車種に対応している(伸縮別減衰力調整式ダンパーに取り付け可能)。コントローラーとステップ・モーター4個込み(ダンパー自体は含まず)で予価10万5050円。ちなみにGR86/BRZ用の「RX1ダンパー・キット」と合計すると30万円弱で装着できるという。

文=高平高輝 写真=神村 聖

(ENGINE2023年2.3月号)

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