2023.10.27

CARS

「いま逃したら、こんなクルマにはもう二度と出会えない! by 島下泰久」 総合第8位は? 自動車評論家41人が選んだ「2023年いま買いたいクルマのランキング!」

エンジンHOT 100 2023、総合8位はこのクルマ!

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雑誌『エンジン』の大人気名物企画、「エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス」。今年のテーマは原点に帰って僕たちクルマ好きの欲望を一番刺激するクルマ、愛することができるクルマは何かだ。41名のホット100選考委員のジャーナリストと編集部員、そして今年はEPC(エンジン・プレミアム・クラブ)会員も加わって、2023年の今だからこそ買いたいと考える20台にポイントをつけて投票し、新車で買える注目の100台を選んだ。まずは2023年版のホット100に選ばれた上位20台をカウントダウン形式で発表する。第8位に選ばれたのはこのクルマ!

第8位は、ルノー・メガーヌR.S. ! 165pt

いよいよ最終モデルとなる“ウルティム”の販売が開始され、これにてフィナーレとなるルノー・メガーヌR.S.は、今回HOT8に。前回より2ランクのアップは、惜しむ声の大きさからだろうか。



第2位に入れたほど惚れ込んでいる様子の飯田裕子さんの「走り出した瞬間『これだからドライビング好きをやめられない』と思わせてくれた」という言葉には至極納得。山本シンヤさんは「大人になったが、相変わらず大人気ないアルティメイトハッチ」と、そして山崎元裕さんは「興奮に満ち溢れた走りを楽しむには、最高の一台ではないか」と、単に高く評価するのみならず、クルマ好きとして心揺り動かされてしまっている。そういうクルマなのだ。

藤野太一さんが「ルノー・スポールを名乗る最後のモデルになる」と言うように、まさにひとつの時代の終わりを象徴するクルマ。いや、それどころか国沢光宏さんが「おそらく欧州車で最後のFF武闘派」と言うように、今後はこういうクルマ自体、新たに出てくることは期待薄であり、それもまた購買意欲をソソる。

実際、竹岡圭さんは「すでに身銭切りました」とのことで、「始動時の音は賑やかで少々恥ずかしいケド」と言いつつ大満足の様子である。EPC会員の新美明宏さんもストレートに「かなり速く走るしよく曲がるし音も良いので買いました」という。実際、なんとか現実味のある価格も魅力なのは間違いない。

気になるのは、HOT7に入ったホンダ・シビック・タイプRとの関係だ。ストレートに「シビック・タイプRより刺激的」とはEPC会員の藤井貴将さん。そして個人的には佐野弘宗さんの「じっくり乗ると『生きた道で鍛えられた』ことが如実」という言葉に激しく同意する。

目指したのはレーシングカーのような世界ではなく、ちゃんと独特の味わいがある走り。大井貴之さんが「サーキットでもワインディングでも車との一体感を楽しめるモデル」と評するように、トロフィーでもワインディング・ロードが楽しい。

その意味では、長期リポートを担当してきた編集部の新井一樹さんの「4輪操舵をはじめクセはそれなりに強かったがそこがまた魅力だった」という評価もヒントになる。単に速いのではなく、『どう走らせると気持ち良いのか』というクルマの声と対話してポテンシャルを引き出していく歓びに満ちていたのが、ルノー・スポールのクルマなのだ。

何を隠そう私の一番の評価ポイントもそこ。「全方位隙無しのシビック・タイプRに較べれば荒削りだが、走らせ方のツボを捉えて速さに繋げていく歓びは圧倒的。改めて今、真剣に欲しい」と綴らせていただいた。冒頭に触れたウルティムに乗って改めて惚れ直して、最近では中古車検索サイトでトロフィーに絞って物色しているところである。

ところが、ルノー・ジャポンの方にそう話したら、まだウルティムは新車購入可能という返事が! さて、どうしよう……? 他にも、気になっている方はお早めに決断を。逃したら、こんなクルマにはもう二度と出会えない。そのことは、もう既に決まってしまっているのだから。

ルノー・メガーヌR.S.
全長×全幅×全高=4410×1875×1465mm。ホイールベース=2670mm。車両重量1480kg。フロントに搭載される1.8リッター 直4ターボは最高出力=300ps/6000rpm、最大トルク=420Nm/3200rpmを発生。6段デュアルクラッチ式自動MTないしは6段MTを介して前輪を駆動する。車両価格=559万円~

文=島下泰久

ルノー・メガーヌR.S. には13人が投票!
飯田裕子19pt+島下泰久19pt+国沢光宏17pt+竹岡圭17pt+佐野弘宗16pt+塩澤則浩15pt+山本シンヤ15pt+大井貴之11pt+佐藤久実11pt+新井一樹8pt+藤野太一5pt+斎藤聡2pt+山崎元裕2pt+EPC8pt

メガーヌR.S. に投票した上位5名のジャーナリストの「マイホット20」はこちらでチェック!
◆1位はドイツのあのスポーツカー 自動車評論家がいま本当に欲しいクルマはこれ! 飯田裕子が選んだマイホット20
◆「私自身の走りの快感に対する欲望に応えてくれること間違いナシ!」 自動車評論家がいま本当に欲しいクルマを選ぶ! 島下泰久の第1位は走りの切れ味でこのスポーツカー
◆「これが最後の純エンジン車選びのつもりで!」 モータージャーナリストがいま本当に欲しいクルマはこれ! 国沢光宏が選んだマイホット20 1位はドイツのポルシェのあのモデル
◆「60歳になったらポルシェを買う!」 自動車評論家がいま本当に欲しいクルマ20台を選んだ! ポルシェ貯金中の竹岡圭の第1位とは?
◆「選ぶのは、最後に取っておきたい面白いエンジン車だ!」 自動車評論家がいま本当に欲しいクルマを選ぶ! 佐野弘宗の第1位は男らしいあのスポーツカー

(ENGINE2023年9・10月号)

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