2023.08.10

CARS

実車発表前に62台を完売 マセラティのサーキット専用車、MCXトレマの最終予告

マセラティがサーキット専用車の「MCXトレマ」の発表を予告した。英語の「エクストリーム」とイタリア語の「エストレマ」を掛け合わせたようなネーミングが、過激なモデルであることを匂わせている。

3.0リッターV6ミドシップ

じつはこのMCXトレマは2022年の7月に「プロジェクト24」という開発コードで一部の情報が公開されている。それによれば、エンジンはネットゥーノと呼ばれるMC20などに搭載されている副燃焼室式の3.0リッターV6ツインターボを採用。レース仕様のシフトパドル付き6段シーケンシャルトランスミッションとレーシングクラッチ、機械式LSDを備え、後輪駆動を駆動する。なお、この時点では、出力の目標値が740psとされていた。



完全なメイド・イン・イタリア

今回の発表時点で車名以外に公表されている情報は限定的だ。最高出力は730psで、生産台数は62台。完全なメイド・イン・イタリアだ。

MC20がベースではあるものの公道仕様は用意されず、ジェントルマン・ドライバーやレースカーのエンスージアストに向けた純然たるサーキット・マシンだという。レーシングカーという表現も使われてはいるが、どのカテゴリーを狙ったものかは明記されていない。そして、



カーボン・ボディで車重は1250kg以下

カーボン・モノコックに組み合わせるボディは全面新設計で、カーボンと天然繊維を用いた素材を使用。前後に調整式ウイングを配し、フロントとサイドのウインドウは軽量なレキサンを使用。ボディ・サイズは2020mmの全幅、1220mmの全高のみが発表されている。乾燥重量は1250kg以下が目標値で、馬力荷重比は1.69kg/ps程度となる見込みだ。

120リッターの燃料タンクやロールケージを装着。消火器はサーキット走行を想定してFIA規定に準拠したものを備える。データ収集システムも標準装備。室内は1シーターを基本に、オプションで助手席を設置することも可能だ。

実車の披露は8月18日に「モントレー・カー・ウィーク2023」で開催されるイベントのひとつ「ザ・クエイル」で行われる。ただし、すでに62台すべてが売約済みとのことだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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