2022.10.09

CARS

マセラティ新型グラントゥーリズモはEVとガソリンの二刀流 EVのトルクは1300Nm超!

先日もティザー画像が公表されたばかりのマセラティの新しい2ドア・クーペ、新型グラントゥーリズモの市販モデルの写真が公開されるとともに、パワートレインを中心とする詳細が発表された。

エクステリアはほぼディザーのまま

エクステリアはすでにティザーの段階でほぼ全容が明らかになっていたが、市販モデルを見るかぎり、ティザーのモデルと比べて大きな変更は見られない。MC20の意匠に似せた縦型LEDヘッドライトや、ボンネットとフロント・フェンダーの上部が一体化された「コファンゴ」と呼ばれるフロントセクションも基本的に同一だ。ちなみに、コファンゴはボンネットを指すイタリア語の「コファーノ」とフェンダーを表す「パラファンゴ」を組み合わせたものだ。

新型マセラティ・グラントゥーリズモ・モデナ

EVを含め、3タイプ

モデルは電気自動車(BEV)の「ファルゴーレ」のほか、エンジン車の「モデナ」、「トロフェオ」の計3タイプが用意されるが、エクステリアは主に前後バンパーの形状を中心に別のデザインが与えられている。フォルゴーレは当然ながらテールパイプが存在しない。

空気効力係数(Cd値)はフォルゴーレが0.26でエンジン車が0.28。全長はフォルゴーレとモデナが4959mm、トロフェオが4966mmで、この差はリア・オーバーハングの違いに因るものだ。全幅1957×全幅1353mm、ホイールベースの2929mmは3タイプ共通だ。

新型マセラティ・グラントゥーリズモ・ファルゴーレ

モジュラー構造で二刀流に対応

車体は素材の65%以上がアルミ製で、さらに高張力スチールやマグネシウムを組み合わせることでクラス最軽量レベルの車両重量を実現。車両重量と前後配分は、フォルゴーレが2260kgで50:50、エンジン車が1795kgで52:48だという。また、最小限の変更でBEVとエンジン車の双方に対応できるようにモジュラー構造が導入されている。

今回は内装の画像が公開されていないが、デザインはMC20や新型SUVのグレカーレと同じ方向性だという。最新世代のマセラティに共通する、エンジンのスタート/ストップや走行モード選択のスイッチを組み込んだステアリング・ホイールも装備される。

デジタル装備もグレカーレに装備されている最新アイテムが採用される。タッチ操作用ディスプレイは12.3インチと8.8インチの2画面が設置され、さらに12.2インチのデジタルメーターとヘッドアップ・ディスプレイも装備。また、デジタル・ルームミラーやアナログとデジタルの時計のほかにもコンパスやGメーターへも表示を変更できるマセラティ・デジタル・クロックが導入される。

新型マセラティ・グラントゥーリズモ・ファルゴーレ

EVの0-100km/hは2.7秒!

パワートレインは3種類。まず、BEVのフォルゴーレは761ps/1350Nmの3モーターで4輪を駆動し、トルクベクタリング機能も備える。後輪駆動での走行も可能だ。Tボーンと呼ばれる形状の駆動用バッテリーはグロス92.5kWh、ネット83kWhで、フォーミュラE由来の800Vテクノロジーを採用。0-100km/h加速は2.7秒、0-200km/h加速は8.8秒で、最高速度は320km/hに達する。

エンジン車にはMC20にも搭載されるネットゥーノこと副燃焼室を持った3.0リッターV6ツインターボで、モデナが490ps/600Nm、トロフェオが550ps/650Nmとなる。いずれも8段ATを積む4WDで、0-100km/h加速はモデナが3.9秒で、トロフェオが3.5秒、0-200km/h加速は13.0秒と11.4秒、最高速度は302km/hと320km/hだという。

市場投入にあたっては、「プリマセリエ75thアニバーサリー・ローンチエディション」と銘打った限定車も登場。これは新型グラントゥーリズモの発売と、マセラティ初の市販GTである「A6・1500」の誕生75周年を記念するモデルだ。

新型マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオ

文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)
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