上達のポイントは同乗試乗！　エンジン・プレミアム・クラブのイベント、レーシング・レッスンに参加しました！【エンジン編集部長期リポート 79号車ポルシェ911カレラ4S（996型）#65】

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エンジン編集部の長期リポート79号車／ポルシェ911カレラ4S（996型）

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11月3日の文化の日、エンジン・プレミアム・クラブのイベント、「レーシング・レッスン」に参加。雲ひとつない秋晴れの青空の下、富士スピードウェイの大駐車場を思い切り走って、開眼！　エンジン編集長のムラカミがリポートする。

最高のドライビング日和

3連休の初日の朝の大渋滞を予測して、前日の夜に御殿場のホテルを予約しておいたのだが、これが大失敗だった。東名高速の集中工事と連休前のトラックの大移動が重なり、なんと東京から足柄PAまで6時間半もかかる大渋滞に逆に巻き込まれたのだ。場所によっては2km進むのに90分もかかったりして、ホテルに着いたのは深夜1時半。3時間だけ寝て、シャワーを浴びて富士スピードウェイへ向かうハメに。きっと参加者の中には辿り着かない人もいるのではないかと心配したのだが、なんと全員が遅刻なしで到着。当日の朝の方が空いていたようで、2時間半くらいで着いたそうだ。ああ、私の苦労はなんだったのかぁ。

しかし、雲ひとつない青空を見上げたら、いっぺんに気分も晴れた。そして、最高のドライビング日和となったこの日、私はついに79号車の走らせ方に開眼したのである。

レッスンはいつものように2組にわかれて、まずはフルブレーキングとブレーキを抜きながら目標の位置にスッと停める串刺しブレーキの練習からスタート。そして午前中はパイロンで作ったオーバル・コースを徹底的に走行。そこでインストラクターから指摘されたのは、コーナーへの進入でしっかりと減速できておらず、向きがなかなか変わらないために、逆に立ち上がりが遅くなっているということだった。同乗走行でお手本を見せてもらうと、なるほど私よりもずっと減速してしっかり曲げてからアクセレレーターを踏んでいる。なぜかこの日は、これを見せてもらっただけで、私の中でパッとなにかが閃いたのだ。そして、自分でもブレーキングを工夫してみると、なんとお尻を少しスライドさせる感覚でうまく曲がれるではないか。

さらに決定的に眼からウロコが落ちたのは、午後に散水車で水撒きした大きなコースを走り始めてからだった。再び同乗走行を体験すると、インストラクターは実に気持ち良さそうにお尻をスライドさせて曲がっていく。そうだコレコレ、私が79号車でやりたかったのはこの走り！

というわけで、すぐに真似して走ったら、なんと今まで出来なかったダンスするみたいな走りが、ごく自然にできるようになっていたのだ。水が乾くにつれて、走り方も変えないと同じようには曲がれない。その感触までバチッと感じ取れたこの日の私はいつもとは違っていた。ひょっとしたら前夜に6時間半も渋滞の中を走って、鍛えられたのが良かったのか。謎だけれど、79号車の走らせ方が見えてきた貴重な1日だった。

文＝村上政（ENGINE編集長）　

■79号車　ポルシェ911カレラ4S（996型）
PORSCHE 911 CARRERA 4S
購入価格（新車時）：340万円（1244万2500円）
導入時期：2017年4月
走行距離（購入後）：12万7497km（4万5112km）

（ENGINE2024年1月号）

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