2024.11.21

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いま流行りは小径時計! キングセイコーの最新作は36.1mmで腕もとも軽やかだ!!

エンジン時計委員、柴田充のイチオシはこれ! キングセイコー SDKS027

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ヴィンテージの再解釈と最新ムーブメントとの融合、和の美に通じる凝った意匠のダイアル、そしてジャパン・メイドの高品質はいまや海外の時計愛好家たちをも魅了するまでになっている。

そんな時計好きを唸らせる「メイド・イン・ジャパン」の魅力的なモデルのなかから、今回はキングセイコーの復刻モデルを紹介しよう。エンジン時計委員の“推しの国産時計”はこれだ!



エンジン時計委員、柴田充のイチオシはこれ!
キングセイコー SDKS027

1961年に誕生し、60年代の国産機械式腕時計を牽引した「キングセイコー」が2022年に復活。シリーズ最新作は、日付表示を省いたシンプルな3針モデルで、ケースが現行では最小の36.1mmというコンパクトサイズ。ダイアルのサックスブルーは、60年代のアイビールックを彩ったオックスフォードシャツからのインスピレーションだ。自動巻き(手巻付き)。パワーリザーブ3日間。ステンレススティール、10気圧防水。24万2000円。


時代に流されぬ強い意思を宿す

次々と出現する高層ビルにいまや東京の姿は激変している。

業界最大手デベロッパーのトップが、加速度を上げる都市開発を「世界に勝てる都市にする」と語っていたのを聞いて呆れた。その土地に根ざした歴史や文化、生活を根こそぎ潰して、それが勝利なのか。明治神宮外苑問題しかり、どこかに歯止めはかからないのか。

奇しくもキングセイコーが誕生したのもそんな時代だった。

1961年、高度経済成長が進む都会の生活者に向けてキングセイコーは東京で生まれた。2022年にレギュラーモデルとして復活。この新作はシリーズ最小のケース径にノンカレンダーという国産らしい佇まいだ。オリジナルを継承する針やインデックスと軽やかなサックスブルーのコントラストからは洒脱が伝わる。

かつてキングセイコーは、経済発展とともに浮き足立つ時代に流されぬ強い意思を宿した。そしてその針は今という時を刻みつつ、大切な未来にもつながっていることをあらためて感じさせるのだ。

文=柴田充

アイビールックを際立たせるラガーシャツやスウィングトップなどで好まれた、バーガンディ色を採り入れたダイアルも。


(ENGINE2024年12月号)

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