2025.06.25

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時計は音でたしなむものだ! 究極の“鳴り物”ブレゲ 「クラシックミニッツリピーター7637」 

時計は五感で楽しものだ|細田雄人イチオシの時計は“鳴り物”のブレゲクラシックミニッツリピーター7637

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時計は五感で楽しむもの。ENGINE時計委員 細田雄人のイチオシの時計は、“鳴り物”のブレゲ「クラシックミニッツリピーター7637」だ。

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ブレゲ針とブレゲ数字を配したエナメルダイアルは、18世紀終わりの頃の懐中時計の意匠に由来する。

ブラックのグラン・フーエナメル(“大きな炎”を意味する。高温で焼きあげて生成されたエナメルのこと)仕上げでダイアルをモダナイズしたこのモデルは、ごくシンプルな2針の背後に精巧な複雑機構のミニッツリピーターを装備して、ケース左側のスライドボタンを操作すると、ハンマーがゴングを打つ音で時刻を「聞く」ことができる。

五感そして第六感、すべてに訴えかけてくる

憧れのマスターピースはいくつもあり、今回のお題(いつかは手に入れたい時計好き憧れのマスターピース)は特に難しかった。

でも、金額もその後の維持も考えずに究極の1本ということだったら、やっぱり“鳴り物”。時計は五感で楽しむものだ。

ハンマーが叩くリング状のゴングをゴールドで作り、同素材のケースと調和して豊かな音響が生まれるように設計されている。

その美しさに魅了され、針合わせで機械の精緻な感触を堪能し、下ろし立てのストラップが発するなめし革の匂いに心踊らせ、そしてムーブメントの音をツマミに美酒を味わう。

この聴覚に訴える部分にビート音だけでなく、チャイムの音まで加わるのは、鳴り物だけの特権だ。ブレゲ「クラシック ミニッツリピーター 7637」は古典的なサウンドながら、音量も十分。加えて、同作は視覚に訴える要素も最高峰である。

一見シンプルな2針ドレスの様相は、いつまで見ても飽きのこない、まさにブレゲらしさが詰まった究極のデザインだ。そこにブラックエナメルとローズゴールドの艶かしさが加わる。ケースバックから見える彫金と合わせて、余りある色気が第六感に訴えかけてくる。

◆ブレゲクラシックミニッツリピーター7637
手巻き、ローズゴールド、ケース直径42mm、非防水、4183万3000円

問い合わせ=ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211

文=細田雄人

(ENGINE2025年5月号)

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