2025.05.02

CARS

ロータスといえばこのカラーリング! F1マイアミ・グランプリでエミーラV6ベースのクラーク・エディションが登場

ロータス・エミーラV6ベースのクラーク・エディション。

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ロータスは、純内燃エンジンを搭載する2座ミドシップ・スポーツカー、エミーラをベースとする限定モデル「クラーク・エディション」を発表した。

あくまでもドライバーありき

ロータスのドライバーとして様々な功績を残したジム・クラークの名を冠したこのモデルは、1965年のインディアナポリス 500で優勝した、ロータス・タイプ38をモチーフとしている。





エミーラにはAMG製の2リットル直4過給ユニットも用意されているが、クラーク・エディションは400psを発揮するトヨタ製3.5リットルV6過給ユニットと6段マニュアル・トランスミッション搭載車がベースとなっており、LSDを標準装備する。さらにオプションのロータス・ドライバーズ・パックに含まれるスポーツ・サスペンションや、チューニングされたエグゾースト・システムなども組み合わされている。



エクステリア・カラーは専用のクラーク・レーシング・グリーンと、黒いルーフ、銀色のミラー、そしてロータス伝統のまるで微笑んでいるような楕円のフロント・グリルの周囲からボンネットへと続く、黄色のストライプで構成されている。



ロータス・タイプ38は車体後部のエグゾースト部が黄色く塗られ、ボディ・サイドにはLOTUS POWERD BY FORDの文字とストライプが同じく黄色で描かれていた。エミーラ・クラーク・エディションも同様に、テール・パイプのエンド部分を黄色に変更。またドアからリア・フェンダーの嶺部分にかけて黄色のピン・ストライプが追加されている。





さらにエクステリアの変更点としては、右リア・フェンダーのフューエル・キャップも往年のレーシング・カーを思わせる削り出しのアルミ製に。このキャップは中央部がブルー・アルマイト仕上げになっており、ここもロータス・タイプ38の車体前部左側にあった給油口をモチーフとしているようだ。ドアの前端下部にはクラーク・エディションの専用エンブレムも配置されている。



このような専用エンブレムはサイド・シルやシートなどインテリア各部にも設置。加えて助手席正面のダッシュボードにはジム・クラークのサインが施されている。内装材はやはり古のレーシング・カーを偲ばせる鮮やかなレッドを用いているのだが、赤いレザーとアルカンタラ仕上げとなるのはドライバーズ・シートとその周囲のみで、助手席やそのほかの部分は黒いレザーとアルカンタラの組み合わせになる。“フォー・ザ・ドライバーズ”を標語に掲げるロータスらしい、ドライバー・オリエンテッドな仕立てと言えるだろう。形状こそ縦に細長い形だったタイプ38とはやや異なるが、同じく木製となる球状のシフト・ノブなどからも、そうした思想が強く感じられる。



ロータスは過去にも、往年のフォーミュラ・マシンをモチーフとした限定車を幾度も投入してきた。たとえばエリーゼ・ベースのタイプ49やタイプ72、タイプ99Tなどは、それぞれ当時のスポンサード・カラーを採用しており、今なお人気のモデルだ。



今年はインディアナポリス 500の優勝から60周年ということで、60台のみが生産されるロータス・エミーラ・クラーク・エディション。過去の例にならって、タイプ38を名乗る手もあったかもしれない。が、ここはやはり偉大なレーシング・ドライバーに敬意を表したということなのだろう。

価格は2359万5000円となる。

文=上田純一郎(本誌)

(ENGINE Webオリジナル)
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