2025.08.19

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288年の歴史ある名メゾンが“リバイバル”攻勢開始!ファーブル・ルーバ

レトロな質感を再現した歴史あるメゾンの復刻ウォッチ

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ケースはやはりトレンドの小径か。ブレスレットか、ストラップか、文字盤は定番の黒白青か中間色か、機械式ムーブメントは魅力的だがクォーツの精度と利便性も見逃せない。より柔軟・自由な”新基準=ニュースタンダード”によって、今の自分にふさわしい一本を選びたい。時計選びに悩んだときはENGINE時計委員のコメントをご参考に!

精悍な新型ダイバーズとクロノグラフが登場。豊富な自社アーカイブからの“新基準”構築に挑む|ファーブル・ルーバ

◆ディープブルー・リバイバル

2024年に再始動した老舗は、新しいデザインの開発と同時にブランドの歴史的スタイルを再解釈。この復刻モデルは、1964年に誕生した200m防水の伝説的ダイバーズウォッチの60周年を記念。



ケースやダイアルなど、オリジナルのヴィンテージルックを忠実に再現しながら、ラ・ジューペレ製ムーブメントをベースにした、約68時間パワーリザーブが備わる自動巻きムーブメントFLD01や、300mに向上した防水性などに最新技術を反映。ステンレススティール、ケース直径39mm。46万2000円。

◆シースカイ・リバイバル・クロノグラフ

カウントダウンタイマーの逆回転防止ベゼル、速度計測のタキメータースケールと距離計測のテレメータースケールが備わるこのクロノグラフは、1970年代にダイバーやパイロット向けに発売された同モデル「SEA/SKY」を忠実に再現。



ラ・ジューペレ製ムーブメントをベースにした、自動巻きムーブメントは約60時間パワーリザーブが備わるFLC01を搭載。ステンレススティール、ケース直径41mm、100m防水。80万8500円。

一本持っておきたい王道時計 細田雄人

新たな経営体制の下、復活を遂げた老舗ブランド。インドのタタ・グループ傘下時代のちょっと垢抜けない感じも、ありきたりなスポーツウォッチとは一線を画していて嫌いではなかったが、個人的な好みで言えばより尖ったデザインを持つ現行の方に分がある。

中でもレトロ感を全面に打ち出した2本の復刻モデルには目を奪われた。片やサイズを含めて忠実にデザインを甦らせたダイバーズ。此方オリジナルよりも小径化させ、さらにベゼルを太くすることで時計全体の凝縮感を強調したクロノグラフ。カラーで差別化を図る昨今のトレンドと真っ向から対峙するような“黒推し”は、ゴリゴリのツールウォッチ感が強くてむしろ新鮮だ。こういう王道時計も1本は持っておきたい。

再びスタートラインに! 柴田 充

「レジリエンス」という言葉を近年よく耳にする。復元力や逆境力とも訳され、困難な状況でも柔軟に回復し立ち直る方向に自身を導く力なのだそうだ。

ファーブル・ルーバもそうしたレジリエンスを持つブランドなのだろう。休眠状態が続いた後、昨年ユリス・ナルダンの元CEOのパトリック・ホフマンを迎え、新体制で再始動した。

以前は針が1本しかないダイバーズウォッチや9000mまでの高度測定ができるクライミングウォッチなど、ユニークなモデルを揃えていたが、ニューコレクションはアーカイブからのリバイバルデザインが特徴。新鮮さはないが、まずはスタートラインに立ったのだ。288年の歴史ある名門の新たなスタンダードに期待が高まる。

写真=宇田川 淳

問い合わせ=ノーブルスタイリング Tel.03-6277-1604

(ENGINE2025年9・10月号)